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[MOM979]F東京U-18MF安部柊斗(1年)_代表相手に中盤制圧

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.2 東京都クラブユース(U-17)選手権決勝リーグ 東京Vユース2-4F東京U-18 ヴェルディG]

 相手のU-17W杯日本代表コンビに対して、堂々の戦いぶりだった。ライバル対決の中盤はFC東京U-18が制していたと言えるほどのパフォーマンス。コンビを組んだMF高橋宏季(2年)のサポートを支えにMF安部柊斗(1年)がインパクト十分のプレーを見せた。相手の先発ボランチにはMF三竿健斗、MF中野雅臣(ともに2年)という世代屈指のタレントがいたが、「ダービーなんで気持ちが入っていた。きょうはヴェルディのボランチに仕事をさせることは少なかったと思います。(高橋)宏季クンと話し合って2人で潰せていました」と胸を張った。

 ボールを奪い切ることのできるボランチだ。自ら長所と言い切る運動量、そして的確な読みで再三ボールを足に引っ掛けてインターセプト。「ボランチでボール奪うと、チャンス。自分は凄くボールを奪いに行けるので行きました。ヴェルディは個人技があるんで食いついたらかわされるな、と頭に入れておきながら、行けるところはしっかりと寄せに行きました」。そしてボールを奪うと1タッチ、2タッチのパスでボールを動かすなど攻撃もコントロール。前半終了間際にはクロスバーを叩いたMF蓮川雄大(2年)のPKの跳ね返りから決勝点も奪って攻守両面で勝利に貢献した。

 昨年の東京国体では東京都選抜のダブルボランチの一角として優勝に大きく貢献。中盤でボールを奪い、長短のパスでボールを動かす安部は“陰のMVP”といえるほどの活躍だった。「自分のためになった大会でした。優勝したし、チームに戻ってからも自信をもってプレーできた。伸び伸びとプレーができるようになりました。自分の長所である運動量とボールを奪うことを徹底してやって、よくボールを奪えていたので自信になりました」。中盤の柱として優勝に貢献したことは1年生ながらポジションを掴みつつあったチームでの活躍にもつながった。

 憧れの存在はトップチームのMF米本拓司。「自分の目標としている選手がFC東京の米本選手。自分と凄くプレーが似ていて、米本選手は自分一人でボールを奪うのではなくて、味方に声をかけながら奪い切る選手。自分も自分一人だけでなくてチームに伝えながら取りたいと思います。憧れています」。もちろんまだまだ課題は多い。この日も相手選手のマークを受け渡すことができずに失点してしまい、奪った直後に奪い返されるシーンもあった。この日得た自信で慢心することなく、次のレベルアップにつなげること。緊張してまだ話したことはないという先輩MF米本を目指して、さらに自分を磨いていく。

(取材・文 吉田太郎)

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