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レナトの直接FK弾で川崎Fが日本勢唯一の白星発進

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[2.26 ACLグループリーグ第1節 川崎F1-0貴州人和 等々力]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は26日、グループリーグ第1節を行い、4年ぶり4回目の出場となる川崎フロンターレはホームで貴州人和(中国)と対戦し、1-0で競り勝った。前半31分、FWレナトの直接FKによる先制点が決勝点。この日、横浜FMが敗れ、前日に広島とC大阪も引き分けに終わる中、日本勢4チームで唯一の白星発進となった。

 川崎Fは4-3-3のシステムを採用。ダブルボランチの一角には栃木から期限付き移籍で加入したMFパウリーニョが入り、MF大島僚太とコンビを組んだ。3トップの中央は昨季Jリーグ得点王のFW大久保嘉人で、右にFW小林悠、左にFWレナト。トップ下にMF中村憲剛が入った。
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 川崎Fは前半8分、右CKのセカンドボールをつないでパウリーニョが強烈な右足ミドル。GKが弾いたボールを小林が押し込んだが、オフサイドの反則を取られた。前半12分には中村がDFスン・ジハイから両足で挟み込まれるようなスライディングタックルを受けるなどラフプレーも目立つ中、冷静に試合を進める。貴州人和は前半28分、1トップで先発していたFWズラタン・ムスリモビッチがFWチェン・ジージエと負傷交代するアクシデントに見舞われた。

 すると前半31分、中村が獲得したFKのチャンスにレナトが左足で直接狙う。右45度の位置から壁4枚の上を越えた左足のキックは鮮やかにゴール右隅に吸い込まれ、川崎Fが先制に成功した。前半38分には相手のロングキックをクリアしようとしたパウリーニョのヘディングが後方に流れ、FWチュー・ボーが抜け出す決定的なピンチを招いたが、必死に戻ったDF登里享平がスライディングタックルでボールをカット。PA内のギリギリの攻防だったが、ファインプレーでピンチをしのぎ、前半は1点リードで折り返した。

 後半開始からメンバーを入れ替え、反撃を強める貴州人和は競り合いでもファウル覚悟のプレーを見せる。後半12分にはDF田中裕介がMFユー・ハイから激しいチャージを受けた。右脇腹を押さえ、苦悶の表情を浮かべて担架で運び出されたが、すぐに戻ってプレーを続行した。

 粘り強く守る川崎Fは積極的に追加点も狙うが、後半25分、中村の浮き球のパスに反応したレナトは相手のファウルにつぶされる。同28分、パウリーニョの右足ミドルもゴール左へ。同31分には左サイドからのクロスに大久保が飛び込むが、わずかに合わず。この日は日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督も視察に訪れていたが、ニュージーランド戦(3月5日、国立)の日本代表メンバー発表を翌日に控える中、なかなか決定機に絡むことができなかった。

 2点目こそ奪えなかった川崎Fだが、守備陣は最後まで集中力を切らすことなく、貴州人和の反撃をシャットアウトした。後半アディショナルタイムにはFWチュー・ボーの直接FKをGK西部洋平が横っ飛びでセーブ。1-0の完封勝利で4年ぶりのACL初陣を白星で飾り、3月1日に開幕するJ1リーグ戦(川崎Fの開幕戦は3月2日の神戸戦)にも弾みを付けた。

(取材・文 西山紘平)
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