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緊急帰国の長谷部に言及、ザック「現状のチェックでは」

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 日本サッカー協会は27日、日本代表の2014年初戦となるニュージーランド戦(3月5日、国立)のメンバー23人を発表した。右膝外側半月板損傷で離脱中のMF長谷部誠(ニュルンベルク)、右太腿裏肉離れのDF内田篤人(シャルケ)は招集を見送られた。

 ニュルンベルクは26日、長谷部が右膝再検査のため27日に帰国すると発表。右膝の問題が再発したとみられ、クラブは「これ以上のリスクを避けるため、ドクターと相談した結果、27日に日本へ帰国し、精密検査を受けることになった」としている。

 再検査の結果が心配されるところだが、アルベルト・ザッケローニ監督は記者会見で「詳細な情報は今、持っていない」としたうえで、海外視察中にニュルンベルクで長谷部と会った際には「『回復傾向にあり、コンディションも上がってきている』と本人と直接、やり取りした」と説明。「日本に戻ってきているのであれば、こちらで手術をしたので、現状のチェックをしに来ているのではないか」と話すにとどまった。

「まだ回復傾向にあるし、焦ってここで呼んでも仕方ないと思って、今回の招集は見送った。ニュルンベルクで会ったときも『まずは治療に専念して、焦らずに完治を目指してほしい』と話した」。6月に開幕するブラジルW杯まで日本代表の活動機会が限られる中、長谷部と内田という主力2人不在で臨むW杯イヤー初陣。「当然、選手全員が健康な状態で、23人に絞るのに苦労するという状況が最高だと思う」としながらも、「今回のような状況に陥っても、そこから別のいいニュース、発見があるかもしれないと思っている」と前向きに話した。

 長谷部の代役はMF山口蛍(C大阪)が濃厚だが、指揮官は「山口は昨シーズン、非常にいいパフォーマンスを見せてくれたと思うが、Jリーグが終わってから彼を見ていないので、何とも言えない」と慎重に話す。内田に代わる右SBではDF酒井宏樹(ハノーファー)、DF酒井高徳(シュツットガルト)に加え、DF駒野友一(磐田)も昨年8月14日のウルグアイ戦以来となる代表復帰を果たした。

 駒野について「これまでも代表チームに貢献してくれた選手で、計算できる、非常にいい選手だと思っている」と、信頼と期待を寄せるザッケローニ監督は「ここで言いたいのは、代表選手を選ぶにあたって、これまでのパフォーマンス、キャリアを重視するのではなく、W杯までの4か月でいかにアピールしてくれるか、成長の証を見せてくれるかも大切になってくるということ」と力説していた。

(取材・文 西山紘平)

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