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フォルラン封じた広島DF千葉「そんなに怖くなかった」

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[3.1 J1第1節 C大阪 0-1 広島 ヤンマー]

 サンフレッチェ広島は、エースナンバーを付けるMF高萩洋次郎を筆頭に、MF森崎和幸、MFミキッチ、MF清水航平、MF柏好文と、ケガ人が続出していた。迎えた開幕戦の対戦相手は、ウルグアイ代表FWディエゴ・フォルランを補強したリーグ屈指の攻撃力を誇るセレッソ大阪だった。

 前半からC大阪にボールを持たれる時間の長かった広島だが、C大阪の攻撃にしっかりと対応していた。最終ラインの中央に入るDF千葉和彦は「スライドしての守備は、ゼロックスで手応えを得ていました。押し込まれる時間もあったけど、守備の距離感が良かったし、慌てることはありませんでした」と振り返る。

 C大阪のMF南野拓実は「前半から決定機は少なかった。それは次への反省点。今日は、カットインもできなかった。最後の時間帯ももっと強引にいけばよかったかなと思うけど、もっと自分のもらい方とか、良い形でボールをもらえるようにやっていかないといけない」と、自身のプレーを反省したが、千葉は特別に19歳のアタッカーを注意していたと明かす。「(南野は)ちょっと警戒はしていて、うまくスピードダウンさせて、攻撃を遅らせることで守れていた」。

 C大阪の10番、フォルランについても「よくボールに触っていたけど、裏を取る動きがなかったので、そんなに怖くはなかった」と言い、組織でも、個でも、自分たちの型にC大阪をハメることができていたことを強調した。また、MF青山敏弘は「僕がフォルランを見るよりも、フォルランが自分を見る機会が多かったと思います。やりにくそうでしたね。自分の仕事もほとんどできなかったと思います。まだ、コンディションの面にも問題があると思うのですが、そういうときに当たれたのは、僕らにとってはラッキーでした」と、コンディションが上がり切る前に戦えたメリットを口にした。

 敵地での開幕戦に勝てたことで、チームに勢いがつくと感じているようだ。「昨年は、主力が欠けたら勝てない試合が多かった。でも、今年は総合力が上がっていると思う」と、千葉は胸を張る。森保一監督も「今はケガ人が多くて苦しいけれど、プレーしたい選手がいっぱいいる。チームがピンチの中で、そういう選手が試合に出て成長してくれれば、我々の底上げになるので、(現状を)ポジティブに捉えている」と、語った。

 大きな注目を集めた開幕戦に勝利し、自信を深めた王者。目標に掲げる3連覇に向けて、良いスタートを切った。

(取材・文 河合拓)

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