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19歳FW松村が劇的同点弾!J1復帰の神戸が川崎Fに追いつく

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[3.2 J1第1節 川崎F2-2神戸 等々力]

 J1は2日、第1節の残り2試合を行い、昨季3位の川崎フロンターレはホームでヴィッセル神戸と対戦し、2-2で引き分けた。昨季J2で2位に入り、1年でのJ1復帰を果たした神戸。先制するも一時は逆転されたが、後半アディショナルタイムに追いつく粘りを見せた。

 川崎Fは2月26日のACL貴州人和戦(1-0)と同じ先発メンバー。ダブルボランチの一角に新戦力のMFパウリーニョが入り、J1では初先発となった。
 オフに大型補強を敢行した神戸は新戦力6人が先発。右SBに高橋峻希、CBに増川隆洋が入り、ダブルボランチはMFシンプリシオとMFチョン・ウヨンがコンビを組んだ。2列目の左にMFペドロ・ジュニオールが入り、1トップはFWマルキーニョスが務めた。
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 立ち上がりから互いに攻め合う激しい展開となった。神戸は前半1分、ペドロ・ジュニオールが右サイドのFW小川慶治朗に展開。小川の折り返しにペドロ・ジュニオールが飛び込んだが、右足シュートはゴール上に外れる。川崎Fも同4分、相手のパスミスを奪ったMF中村憲剛の縦パスからFW大久保嘉人が狙うも、枠を捉え切れなかった。

 先制したのは神戸。前半18分、右CKからチョン・ウヨンがマイナスにクロスを入れ、MF森岡亮太が右足ダイレクトボレーで捉えると、GK西部洋平が前に弾いたところをシンプリシオが右足で押し込んだ。しかし、川崎Fもすぐさま反撃。1分後の前半19分、相手のクリアミスをパウリーニョがヘディングでつなぎ、MF大島僚太の絶妙なスルーパスに反応したFW小林悠が左足でゴール左隅にねじ込んだ。

 わずか1分で試合を振り出しに戻した川崎Fは前半28分、DF登里享平からくさびのパスを受けた大久保が右サイドに展開。中村がPA内右の角度のない位置から右足を振り抜くと、左ポストに当たって跳ね返ったボールがゴール前にカバーに入っていた増川の体に当たってゴールに吸い込まれた。10分間で逆転に成功し、前半は川崎Fの1点リードで折り返した。

 後半に入ると、神戸が攻勢を強めるが、川崎Fの守備陣も粘り強く対応する。逆にカウンターで追加点を狙い、後半18分には中村の鋭い縦パスを受けた小林が落とし、FWレナトが右足でミドルシュート。しかし、これは惜しくもクロスバーを直撃した。同25分、パウリーニョの強烈な左足ミドルはGK山本海人が横っ飛びでセーブ。守りに入ることなく3点目を目指し、再び流れを引き寄せていった。

 神戸は後半28分、小川とペドロ・ジュニオールを下げ、FW松村亮とMF高柳一誠を投入。同時に2選手を入れ替え、松村が2列目の左、高柳が右に入った。同31分には松村のスルーパスからマルキーニョスが右足でシュートを放つが、西部が右足1本でセーブ。貴州人和戦では選手交代のなかった川崎Fも後半37分、小林に代わってMF山本真希がボランチに入り、大島が右サイドにポジションを移した。

 中盤の守備力を強化し、逃げ切り体勢に入った川崎Fだったが、神戸の執念が同点ゴールを生んだ。後半アディショナルタイム、森岡からのスルーパスに抜け出した松村が右足でゴール左隅に流し込んだ。昨季限りで現役を引退した吉田孝行氏のあとを継いで今季から17番を背負う19歳のFWがJ1初ゴール。土壇場の同点弾で2-2の引き分けに持ち込んだ。

(取材・文 西山紘平)

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