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176日ぶりのゴール誓う香川「こんなに点が取れないのは初めて」

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 ゴールへの並々ならぬ意欲を見せた。所属するマンチェスター・ユナイテッドで出場機会に恵まれず、今季いまだノーゴールのMF香川真司。公式戦での最後のゴールは昨年9月10日に行われた日本代表のガーナ戦(3-1)までさかのぼる。

「こんなに長い間、点が取れないのは初めて」。そう語る日本代表の10番は5日のニュージーランド戦(国立)に向け、「試合を楽しみにしているし、代表としてW杯も近いので中身のある試合にしたい。個人的にも試合を楽しんで、やっぱり結果を残したい」と力を込めた。

 2月25日の欧州CL決勝トーナメント1回戦第1戦・オリンピアコス戦に後半15分から途中出場したが、この試合も1月22日のキャピタル・ワン杯準決勝第2戦のサンダーランド戦以来、実に約1か月ぶりの公式戦出場だった。ベンチ入り、ベンチ外を繰り返すなど、所属クラブでかつてない苦境に立たされている香川は、だからこそ今回の代表戦を意味のあるものにしたいと考えている。

「試合に出続けることが選手にとって大事だし、それは当たり前のことだけど、どうしようもない部分もある。それはピッチで結果を出さないと得られないものだし、ポジティブに捉えて、次の試合がそのきっかけになればいいし、それが無理だったら、またその次、がんばればいい」

 ニュージーランド戦で自分自身のきっかけとなるゴールを決めたい。そんな思いがひしひしと伝わってくる。舞台は改修工事前最後の代表戦となる国立競技場だ。「国立と言えば? 高校サッカーですね」。クラブチームのFCみやぎバルセロナユースに所属していたため縁のなかった高校サッカーをまず挙げると、「あとは天皇杯とか。代表戦はあんまりかな。韓国戦で途中出場して途中交代させられているので」。前半26分から途中出場しながらハーフタイムで交代となった10年2月14日の東アジア選手権・韓国戦の思い出を明かし、報道陣を笑わせた。

 韓国戦の交代劇が示すとおり、4年前は代表選考のボーダーラインに位置し、南アフリカW杯にもサポートメンバーとして帯同した。あれから4年。今度は日本代表の中心選手として臨むW杯イヤーとなる。「まだW杯ではないので、そこまで感じてないけど、4年経つのは早いなと日々感じている」。昨年11月のベルギー遠征以来となる代表戦。「いい形でヨーロッパで戦えて、自信になったところもある。継続してやっていけないといけない。代表は間隔が空くので、難しさもあるけど、それを求められている」。オランダと2-2で引き分け、ベルギーに3-2で逆転勝ちした4か月前の流れを継続し、自らも176日ぶりとなるゴールを決めるつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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