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最後の国立で4発勝利!!ザックジャパンがW杯イヤー初陣を飾る

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[3.5 キリンチャレンジ杯 日本4-2ニュージーランド 国立]

 日本代表は5日、東京・国立競技場でニュージーランド代表と対戦し、4-2で勝った。W杯イヤーとなる2014年初陣は前半4分にFW岡崎慎司のゴールで先制すると、同8分にMF香川真司がPKで追加点。同11分にDF森重真人のA代表初ゴール、同17分に岡崎の2得点目で加点し、あっという間に4点のリードを奪った。ところが前半39分に1点を返され、後半35分にも2失点目。4点目以降はゴールを奪うことができず、4万7670人が押し寄せた改修工事前最後の国立での代表戦は4-2というスコアで幕を閉じた。

 負傷離脱中のMF長谷部誠、DF内田篤人が招集されず、FW柿谷曜一朗も発熱のため参加を辞退した。この日、前日練習を微熱のため欠席したDF今野泰幸も離脱。ダブルボランチはMF青山敏弘とMF山口蛍、CBはDF吉田麻也と森重の組み合わせとなり、右SBではDF酒井宏樹、1トップではFW大迫勇也が先発した。ゲームキャプテンはDF長友佑都が務めた。
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 雨上がりの国立で怒涛のゴールラッシュを見せた。前半4分、ハーフウェーライン付近から香川が前線にロングフィードを送る。これに反応した岡崎はワントラップ後、DFビル・トゥイロマに前に入れられながらも後ろから足を伸ばして強引にシュート。泥臭くゴールネットを揺らし、先制点を奪った。岡崎は国際Aマッチ通算37ゴール目。原博美氏と並び、歴代3位タイとなった。

 前半7分には高い位置でこぼれ球を拾った香川が自らドリブルで仕掛け、PA内に進入したところで倒され、PKを獲得。自らボールを手に持ち、キッカーに名乗り出た香川の右足のキックは相手GKの手をかすめながらもゴール左へ吸い込まれた。香川のゴールはクラブ、代表含めて昨年9月10日に行われた日本代表のガーナ戦(3-1)以来、176日ぶり。マンチェスター・ユナイテッドでの鬱憤をぶつける追加点となった。

 攻撃の手を緩めない日本は一気にたたみかける。前半11分、右45度の位置からのMF本田圭佑のFKに森重が打点の高いヘディングで合わせ、A代表初ゴール。対戦相手がクラブチームなど国際Aマッチ以外の試合も含めると、現在の国立で行われた代表戦でゴールを決めた日本人選手は森重がちょうど100人目となった。前半17分には左サイドをドリブルで駆け上がった香川が倒れ込みながら中央に流し、本田がダイレクトで左足のヒールパス。これを岡崎が左足でゴール右に流し込んだ。岡崎は国際Aマッチ通算38ゴール。この日2得点目で一気に歴代単独3位に立った。

 その後、試合のペースは落ち着き、徐々にニュージーランドもシンプルにロングボールを使いながら日本ゴールに迫る。何度かセットプレーからシュートを打たれるなどピンチを招いた日本は前半39分、ついに1点を返された。FWクリス・ウッドが左サイドからドリブルで切れ込むと、対応した酒井宏のクリアが至近距離で山口に当たり、こぼれ球を再び拾ったウッドが角度のない位置から右足で豪快にゴール右のサイドネットに叩き込んだ。

 4-1で前半を折り返すと、日本はハーフタイムに4選手を交代。酒井宏、山口、青山、岡崎が下がり、DF酒井高徳が右SB、MF清武弘嗣が右サイドハーフに入り、MF遠藤保仁とMF細貝萌がダブルボランチを組んだ。後半6分、遠藤からの大きなサイドチェンジを長友が絶妙なトラップ。左サイドから中に切れ込み、右足を振り抜いたが、大きくゴール上に外れた。

 後半9分、ニュージーランドのCKとなった場面で、オーストラリア人のアラン・ミリナー主審が左太腿裏を痛めたようで、急きょ第4の審判員を務めていた東城穣氏と交代するハプニング。日本人主審が日本代表戦の笛を吹く異例の展開となった。

 試合は前半の序盤から打って変わって膠着状態が続く。後半20分、本田が左足の強烈なミドルシュートを放つが、GKの正面。同29分には長友の左クロスをファーサイドの遠藤がワンタッチで落とし、清武が右足ダイレクトボレーで狙ったが、惜しくも左ポストを直撃した。

 日本は後半34分、香川に代えてMF齋藤学を投入。すると直後の35分、ニュージーランドは右サイドからのアーリークロスにウッドが合わせ、2-4とさらに1点を返した。日本は同36分に最後のカードで大迫に代えてFW豊田陽平をピッチに送った。後半43分には豊田が本田とのパス交換からゴール前絶好の位置でFKを獲得。本田が直接狙ったが、左足のキックはGKの好セーブに阻まれた。同44分、豊田のミドルシュートもGKがキャッチ。最後まで果敢にゴールを目指したが、後半はゴールを奪うことができず、W杯イヤー初陣は4-2のままタイムアップを迎えた。

(取材・文 西山紘平)

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