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代表初ゴールのDF森重「良いところがたくさん出せたと思う」

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[3.5 キリンチャレンジ杯 日本4-2ニュージーランド 国立]

 巡ってきたチャンスで、結果を残した。CBのレギュラーであるDF今野泰幸(G大阪)が、発熱に伴い、試合前にチームを離れて帰阪。5日のニュージーランド戦で、DF吉田麻也(サウサンプトン)とともにCBを務めたのは、DF森重真人(F東京)だった。

 2-0でリードした前半11分には、MF本田圭佑(ミラン)のFKをヘッドで合わせて、チームの3点目をマーク。このゴールは国際Aマッチ7試合目の出場となった森重にとって、うれしい代表初ゴールとなった。得点後も、丁寧に最終ラインをコントロールしながら、鋭いカバーリングでピンチの芽を摘む場面が何度もあった。

 試合後、森重は「良いところがたくさん出せたと思いますし、相手が相手でしたけど、良いアピールになったんではないかなと思います」と振り返ったが、心から納得できた様子ではなかった。

 理由は明白。後半35分に喫した2失点目があったからだ。MFティム・ペインにクロスを上げられると、マークに付いていたFWクリス・ウッドをフリーにしてしまい、ヘディングシュートを決められた。クロスが上がる前のポジション取りでウッドと競り合った際に、踏ん張り切れなかったという。

「2失点目のところ、1対1のところで強い相手に対して踏ん張れなかったので、そこはしっかり持ち帰って、しっかり鍛え直したいと思います」と、森重は唇を噛み、「ゴール前のああいう強さは、まだまだ自分自身に足りないなと思いました。常にそういうレベルの相手を想定しながらやっていかないといけないなと思いました」と続けた。

 これまでも、「とにかく試合に出たい」という言葉を繰り返していた森重にとって、何よりの収穫は90分プレーできたことだ。「90分試合ができたことが、自分が欲していたことなので。それができたことは良かったかなと思います」と、国立最終戦を振り返った森重。この試合で得た自信と課題を胸に、日常であるJリーグの舞台を戦い、さらなる飛躍につなげる。

(取材・文 河合拓)

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