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遠藤保仁が「ブラジル仕様」の新スパイクを発表

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 ガンバ大阪の日本代表MF遠藤保仁が9日、大阪府内で記者会見を行い、5月以降の日本代表戦で着用するアンブロの新スパイク「アクセレイター ESE(遠藤スペシャルエディション)」を発表した。開発段階から遠藤のさまざまな要望を取り入れて完成したニューモデル。遠藤は「色、滑り止め、履き心地・フィット感という3つについては、わがままを言ってお願いした」と明かした。

「アクセレイター ESE」は「ブルー」を基調に、鹿児島出身である遠藤の故郷の象徴でもある「桜島」に差す夕日をイメージした「オレンジ」をアクセントに採用している。「オレンジが好きなので」という遠藤は「地元の桜島をイメージしたいなというのがあった」と説明。「サッカーを始めたところでもあるし、自分の原点でもある。それをW杯という大きい舞台で表現できたらいいなと思った」。かかと部分では桜島の「夕日」「空」「山」「海」をイメージした4色がグラデーションで表現され、鮮やかなカラーリングとなっている。

 機能面では、遠藤のプレースタイルの特長である「トラップ」「パス」「ボールコントロール」をサポートするため、アッパー部分に従来の4倍のグリップ力を持つ素材を採用。アウトサイドなど足のあらゆる部分でボールタッチする遠藤のスタイルを踏まえ、前足部だけでなく全面に足馴染みの良いマイクロファイバー人工皮革に発泡プリントを施し、特徴的な網掛けデザインに仕上がっている。

 遠藤がこだわったのも、このグリップ力だ。「芝が濡れていたり、ボールが濡れていたりすると、間違いなく滑りやすくなるので、そこは滑らないようにしてほしいと要望した」。昨年6月にはブラジルで開催されたコンフェデレーションズ杯に出場。“W杯プレ大会”でブラジル特有の気候やピッチコンディションなどを実際に体験することができた。

「場所によってスコールが降る場所もある。急に雨が降るのと、下(ピッチ)が日本よりも柔らかいので、地面の柔らかさを考えてつくってもらった。ポイントの高さも、コンフェデでやったときの感覚を話した」。現地で得た情報を開発担当者に伝え、ブラジルW杯を想定して完成させたスパイク。「ブラジル仕様と言えば、ブラジル仕様」というこだわり抜いた一足だ。

 04年からアンブロと契約している遠藤。「W杯のメンバーに選ばれれば、アンブロさんと出る3度目のW杯になる。アンブロのスパイクで結果を出したいという思いは強い。感謝しかないし、それをW杯でいい形で恩返しできればいいなと思っている」。06年のドイツ大会、10年の南アフリカ大会に続く自身3度目のW杯。新たな“相棒”とともに、前回の16強を上回る高みを目指す。

 同モデルはスペシャルエディションとして国旗の「日の丸」、背番号の「7」、遠藤の愛称「yatto」の文字が入った限定デザインだ。遠藤の背番号である「7」にちなみ、限定777足(シリアルナンバー入り)で5月中旬より発売される。

(取材・文 西山紘平)

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