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[AFC U-22選手権]手倉森ジャパンはベスト8敗退…因縁のイラクにまたも敗れる

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[1.20 AFC U-22選手権準々決勝 日本0-1イラク]

 オマーンで開催中のAFC U-22選手権は20日、準々決勝を行い、U-21日本代表はイラクと対戦し、0-1で敗れた。序盤から劣勢を強いられた日本は粘り強く耐えていたが、後半39分に失点。12年秋のAFC Uー19選手権で敗れ、U-20W杯出場を逃した因縁の相手にまたしても屈し、ベスト8敗退が決まった。

 日本はオーストラリアとのグループリーグ最終戦(4-0)から先発一人を変更。GK杉本大地(京都)がベンチとなり、GK櫛引政敏(清水)が2試合ぶりにゴールを守った。フィールド10選手はオーストラリア戦から変わらず、システムも4-1-4-1を継続。4バックは右からDF川口尚紀(新潟)、DF西野貴治(G大阪)、DF植田直通(鹿島)、DF山中亮輔(柏→千葉)と並んだ。中盤はDF吉野恭平(東京V)をアンカーに置き、その前方にMF原川力(京都→愛媛)とMF喜田拓也(横浜FM)。右サイドにMF矢島慎也(浦和)、左サイドにFW中島翔哉(東京V)が入り、FW鈴木武蔵(新潟)が1トップを務めた。
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 U-21世代の選手たちにとって、イラクは12年11月のAFC U-19選手権準々決勝で対戦し、1-2で敗れてU-20W杯出場権を逃すことになった因縁の相手だ。この日の先発メンバーで2年前の試合にも先発していたのは櫛引、川口、山中、矢島の4人(植田もベンチ入り)。リオデジャネイロ五輪予選でもライバルとなる相手に借りを返し、ベスト4への切符を手にできるか。リオ五輪を見据え、U-21世代で大会に臨んでいる日本に対し、イラクは22歳以下の選手で構成。昨年のU-20W杯でベスト4まで躍進し、先発11人のうち10人にA代表招集歴がある“黄金世代”のイラクを相手に、序盤から苦しい展開を強いられた。

 イラクは前半10分、FWマルワンが振り向きざまに右足を振り抜く。PA外からの強烈なミドルシュートは櫛引の手をかすめて左ポストを直撃。同24分にはマルワンの右クロスにFWモハナドがフリーで合わせたが、ヘディングシュートは枠を外れた。耐える時間の続く日本。なかなか攻撃に移れず、シュートを1本も打てないまま時間が経過していった。前半アディショナルタイム、カウンターから矢島のスルーパスを鈴木が右足で狙い、ようやくファーストシュート。これは大きく枠を外れたが、苦しみながらも前半を0-0で折り返した。

 後半もイラクペースで進む。劣勢の日本は後半10分、喜田に代えてFW金森健志(福岡)を投入。金森は右サイドに入り、矢島がインサイドハーフにポジションを移した。押し込まれる時間が続くが、イラクもラストパスやシュートの精度を欠き、日本の守備陣は粘り強く跳ね返す。後半18分には中島がドリブルでの仕掛けから右足でミドルシュート。しかし、わずかにゴール左へ外れ、先制点とはならなかった。

 日本は後半21分、矢島に代わってFW荒野拓馬(札幌)が入り、鈴木と2トップを組む4-4-2にシステムを変更。イラクが拙攻から苛立ちと焦りを募らせる中、日本も1点を狙いに行った。イラクは後半28分、MFマフディが左足ミドルを放つが、櫛引が好セーブ。日本も直後の30分にカウンターから好機をつくり、金森が右サイドからマイナスに戻したボールを中島が狙ったが、シュートはゴール上に外れてしまった。

 両チームがゴール前でチャンスを迎えるオープンな展開となった終盤。1点勝負となった試合は後半39分、FWカラフがスピードで日本のDFラインを突破し、右足でゴールに流し込む。ここまで粘り強く耐えていた日本だったが、土壇場で先制点を許した。日本は後半42分、原川に代えてFW浅野拓磨(広島)を投入し、最後のカードを切る。同点ゴールを目指し、必死の反撃に出たが、1点を取ることができず、0-1で敗戦。手倉森誠監督の初陣となった大会はベスト8敗退に終わった。


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