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[練習試合]0-2から金森の2得点などで逆転の手倉森ジャパン

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[3.26 練習試合 U-21日本代表候補 4-2 U-19日本代表候補 味フィ西]

 ショートカウンターからの立て続けの2失点で危うく“恥を掻く”はめになりかねなかったU―21日本代表。チームを救ったのは2本目の17分から出た“サブ組”たちだった。中でも光ったのは、故障で辞退した鹿島のMF豊川雄太に代わり、追加招集で出場チャンスを得たMF金森健志(福岡)だ。

 まずは、1点を返してからわずか3分後の2本目25分。最終ラインから出たサイドチェンジのロングパスを右SBの伊東幸敏(鹿島)が深い位置で追いつき、ゴール前にクロスを上げる。ファーの位置へ左サイドから勢いよく飛び込んだのは金森。頭で豪快に押し込んで2-2の同点だ。

 さらには3本目の6分。相手DF陣がユース年代中心の構成になると、そこはプロ2年目の実力。今度は左サイドからのクロスにまたしてもヘディングで合わせ、勝ち越しのゴールを決めた。

「良い形のクロスだったので合わせるだけだった。前半は0-2で負けていたが、自分もプライドがある。負けたくないという気持ちが結果につながった」と満足感を漂わせた。J2では昨季6得点を記録しているがすべて足でのゴール。「ヘディングでは決めたことがない。これをきっかけにプレーの幅が広がっていけばいいと思う」と話した。

 手倉森誠監督は「危ない試合だった。うまさを表現しようとしたところでボールを取られた。ただ、自分達で招いたことを挽回するように言ってできて、面目を保つことができた。ゲーム内での察知力が生まれたと思う」と手応えを口にした。

 リオ五輪予選はセントラル方式で行われるため、試合ごとに一拍置くスタイルになるホーム&アウェー方式よりも、一瞬の隙で崩れることが命取りになる。その怖さを知ることができたというのだ。

「チームとして良い方向に行けていると思う」と金森も頷いた。6大会連続の五輪出場へ、さらなる一歩を踏み出した。

(取材・文 矢内由美子)

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