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開幕以来の得点もエースに笑顔なし…柏FW工藤「負けに等しい」

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[3.29 J1第5節 柏2-2大宮 柏]

「負けに等しい試合。後半残り15分くらいまでいいサッカーをした中で引き分けたのは、チームとしてダメージは大きい。今日はどんなカタチでも勝たないといけない試合だった」。1-0で迎えた後半7分、巻き返しを期する大宮の出ばなを挫くゴールを決めた柏レイソルFW工藤壮人。内容でも圧倒し、開幕戦以来4試合ぶりにエースストライカーが決めたことで柏は楽勝ムードに包まれていたが、後半38分から2分間で悪夢の2失点を喫し、勝ち点「2」を失った。

「もうひとつ頑張らないといけない時間で頑張れなかった。球際にいけなかったとか、そういう一つひとつのところが足りなかったと思います。(自分自身)前線からチェイシングをして、しっかりとプレッシャーをかけていかなければいけなかった部分もある。後ろの選手だけの責任ではない。選手一人ひとりに、どこか甘さがあったと思います」

 工藤が指摘するように、立ち上がりから効いていた柏のプレスは後半終盤にはその効力を失っていた。柏の激しいディフェンスを前に、大宮はカンタンにボールを失い攻撃の手段を見出せずにいたが、ラスト10分を切ったところでパワープレーから試合を振り出しに戻した。

 ホームで2点のリードを逃げ切れなかったことは大きな課題だが、収穫もあった。これまで試合を通して噛み合うことがなかった攻撃陣が好連携を見せ、何度もチャンスを創出。3-4-2-1の1トップにはこれまでのFWレアンドロではなく工藤が入り、確実にボールのおさめ、2シャドーと両WBの攻撃を促していた。「後ろの選手たちを助けるためにサイドに流れたり、DFの裏で(ボールを)受けて起点をつくったり、仕事をまっとうできたと思います。自分のところにボールがおさまって2人のレアンドロや、(橋本)和くんや(高山)薫くんが絡んできたり、迫力ある攻撃ができた」と、工藤は攻撃面での手応えを実感していた。

 2日にナビスコ杯をはさみ、6日に行われる次節はFW柿谷曜一朗、FWフォルランを擁するC大阪と激突する。リーグ屈指の攻撃陣が揃う両チーム。攻撃的な試合になることは必至だ。

(取材・文 奥山典幸)

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