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1人少なくても追加点、千葉が熊本に3発快勝!

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[3.30 J2第5節 千葉3-0熊本 フクアリ]

 J2第5節が30日に行われ、フクダ電子アリーナではジェフユナイテッド千葉ロアッソ熊本をホームに迎えた。ともに1勝1分2敗と黒星が先行するチーム同士の試合は、前半2分にFWケンペスのゴールで早々と先制点を奪った千葉が、後半11分にオウンゴールでリードを2点に広げる。後半13分に数的不利に陥ったが、同26分にMF谷澤達也が鮮やかなゴールを奪い熊本を突き放すと、そのまま逃げ切って今季2勝目を挙げた。

 前節長崎に敗れた千葉はスタメンを4人入れ替えて、この一戦を迎えた。右SBにはDF天野貴史が3試合ぶりに復帰し、ボランチに今季初スタメンのMF兵働昭弘、2列目の左に谷澤、右にプロ4年目でリーグ戦初先発となるMF井出遥也を起用した。対する熊本は前節大分戦で今季初先発を飾ったMF五領淳樹、FW澤田崇らメンバーを入れ替えることなく、この一戦に臨んでいる。

 いきなり千葉が猛攻を仕掛けた。試合開始直後に兵働がミドルシュートでゴールを脅かすと、前半2分に試合を動かす。左サイドのDF中村太亮のクロスをケンペスが高い打点のヘッドで合わせてネットを揺らした。幸先の良いスタートを切ったホームチームは、兵働がボランチの位置から左右に散らして攻撃を組み立て、その後も立て続けに熊本ゴールに迫る。

 前半6分には中村のパスから抜け出した井出がJ初得点を狙うも、惜しくもボールは枠を外れた。さらに同7分には兵働がミドルシュートを放ち、同11分には谷澤がPA外から狙ったが、ともにGK畑実のセーブに遭い、追加点を奪うには至らない。千葉が立て続けに訪れた決定機を生かせないでいると、徐々に流れは熊本に傾いていく。

 序盤の猛攻を1失点で耐えた熊本は落ち着きを取り戻すと反撃に出る。特にMF仲間隼斗の果敢なドリブル突破は攻撃のアクセントとなり、幾度となく左サイドから好機を生み出した。前半15分のMF養父雄仁のミドルシュートを皮切りに、同16分には仲間の鋭いクロスからあわやという場面を作り、さらに同17分には惜しくも枠を外したが再び養父がミドルで狙うなど、千葉ゴールを脅かし続けた。同43分には澤田のヒールパスを受けたMF齊藤和樹が完全に抜け出すもシュートはGK岡本昌弘のセーブに遭い、前半は1-0で千葉がリードしたまま終えた。

 前半ロスタイムに谷澤が惜しいシュートを放ったものの、序盤の勢いを失った千葉。縦パスを打ち込むも熊本の激しい寄せに遭い、前線の選手が前を向けずに攻撃が停滞していた。後半も組み立てに苦しんでいたが、思わぬ形で追加点が生まれる。後半11分、右サイドを独走した谷澤がクロスを上げると養父のオウンゴールを誘って待望の追加点を奪った。しかし、直後のカウンターでGKと接触した井出が一発退場となり数的不利に陥ってしまう。

 数的優位に立った熊本は直後にFW巻誠一郎とMF中山雄登を同時投入して反撃を試みる。後半19分に左からのパスを受けた巻が積極的にシュートを放つもDFのブロックに遭い、直後にはCKの流れからDF園田拓也が思い切り良く狙うも岡本にストップされて得点を奪うには至らない。このまま、熊本が主導権を握るかと思われたが、スコアを動かしたのは数的不利になった千葉だった。

 後半26分、右サイドを切り裂いたケンペスのパスを受けた谷澤が左足を振り抜く。鮮やかな軌道を描いたボールはゴールネットに吸い込まれ、貴重な3点目を奪った。その後はDF竹内彬、MF佐藤勇人を投入して熊本の反撃をしのぎ切った千葉は、ホーム2連勝を飾った。逆に熊本は4試合白星なしと苦しい戦いが続いている。

(取材・文 折戸岳彦)

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