beacon

[MOM1005]中津東FW山本隼斗(新3年)_「力足りない」不発に唇噛むも、関係者高評価のMVP

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.30 ミズノカップU-18IN香川決勝 九州国際大付高0-1中津東高 瀬戸大橋記念公園球技場1]

 初出場初優勝を果たした中津東高(大分)のFW山本隼斗主将(新3年)がミズノカップU-18 IN 香川(うどん県)2014の大会MVPに選出された。チームの大黒柱は「準決勝は自分のプレーができていなくて、先生からも『自分たちのプレーができていない』と言われていたので、決勝では持ち味のドリブルだったり、2列目からの飛び出しを引き出せるように前でしっかりと身体を張りました。DF陣が1試合目無失点で、2試合目もしっかり守ってくれていたのでFWの自分たちが少しでもボールを収めて、DF陣を楽にしたいという気持ちでやりました」と振り返る。準決勝の反省から決勝では魂感じさせるプレーの連続。前線でDFを背負いながらも力強いキープでボールをおさめ、スペースを大胆に突いてボールを運んでいく。
 
 桃山学院との準決勝では中盤、前線でボールがつながらず、DF陣に負担をかけてしまっていた。だが決勝では技術、判断力の高さを発揮。雨上がりのピッチでしっかりとボールを守り、DFの負担を軽減し、特に前半は13分にフリーで放ったヘディングシュートや、24分に右クロスから放った右足シュートなど決定的なシュートを連発した。だが昨年の高校選手権大分県予選5試合10得点の得点力を持つFWの現在の課題は決定力の向上。決勝は不発に終わっただけに「そこは帰って一生懸命練習したいと思います」とエースとしてゴールという結果を出せなかったことを悔しがっていた。

 大会MVPという勲章もチームメートの支えによって「取らせてもらった」と感じている。「まだ自分は全然力なくて、MVPも自分がもらって少し不思議に思っている。力が全然足りていないので、夏のインターハイへ向けてしっかりと力をつけていきたい」。大会関係者や他校の監督たちは「あの10番、いいね」と繰り返し、大会MVPの評価も納得だが、5試合2得点の結果は本人にとっては不満しかない。貪欲に上を目指すFWは今夏、今冬の全国舞台で「自分はもっとできる」ところを示すつもりだ。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
ミズノカップU-18 IN 香川(うどん県)2014

TOP