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昨季所属のC大阪を分析するF東京DF椋原「……穴ないなぁ」

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 FC東京は19日に、昨シーズンまで指揮を執っていたランコ・ポポヴィッチ監督が率いるセレッソ大阪とのホームゲームを戦う。現在ゲキサカでは、この大注目の一戦のチケットを10組20名様にプレゼント中だ(詳細は▼コチラ)。そこで、この試合の見所を、昨季C大阪に期限付き移籍していたDF椋原健太に聞いた。

――ちょっと先の話になりますが、C大阪戦の見所を教えてください。
椋原「見所ですか? あり過ぎるくらいじゃないですか。ポポさん(ポポヴィッチ監督)も、アーリアくん(長谷川アーリアジャスール)も向こうに行きましたし、他にもタレントは豊富ですし。今、勝っていますし、調子良いし、フォルランもいるし!!」

――椋原選手にとっても、初めてF東京以外で所属したクラブです。特別な試合になるのでは?
椋原「そうですね。C大阪っていうクラブがすごく好きになりましたし、楽しみですね」

――C大阪といえば、やはり8番ですが、同じチームでプレーして感じたFW柿谷曜一朗のすごさはありましたか?
椋原「別に、特にないっすよ(笑)。というのも、もとからうまいんですよ。中学校時代から一緒にやっていましたし、あれくらいはできるっていうことは知っていたのでね。ただ、サッカーに関しては変わらないのですが、私生活に関しては、すごく大人になっていました。チームのことを考えて行動するなんて、絶対にできない選手でしたから。それが、チームを背負ってやっている姿を見て、本当にビックリしたというか。『人って、こんなに変わるんだ』って思うくらいの衝撃でしたね」

――なるほど。ピッチ内よりも、ピッチ外の変化が大きかったんですね。
椋原「サッカーの部分では前からすごかったし、変わったことと言えば、点を取るようになったことくらいだと思うんです。そこまでのクオリティは前から高かったですし、あとは曜一朗のことを理解する下部組織出身の選手がたくさん出て来たことで、やりやすいんだと思いますよ。まず一番にアイツのプレーをみんなが見てくれるから、やりやすい環境が整えば、『あれくらい、やるでしょ』っていう感じでしたよ。私生活の部分の変化は本当に衝撃的でした。下の下だったのが、中の下くらいになっていた感じです(笑)。中の中には、まだなっていませんね(笑)。もちろん、冗談ですよ」

――昔を知るからこその話ですね。その柿谷選手以外で、F東京が警戒するべき選手はいますか? フォルラン選手は、まだフィットしていない印象を受けるのですが。
椋原「フォルランは、来たばかりですからね。もう少しフィットするまで時間がかかるかもしれませんね」

――その一方で、長谷川選手はフィットしていますよね。
椋原「アーリアくんは、正直、シャドーとか、トップ下でプレーしたら合わないだろうなと思っていたんですよ」

――確かに、最近ボランチに入ってから良いですよね。
椋原「ボランチで使うと、そこはアーリアくんは気が利くし、フィットするだろうなと思ったんです。というのも、C大阪はイケイケだし、結構周りに気が使えない選手が多いので、アーリアくんがボランチだと機能する予感はありましたね」

――ちなみに2列目だと、なぜダメだと感じたのですか?
椋原「彼らの呼吸があって、タイミングがあって、リズムがあるんですよね。アーリアくんは順応性があるんですけど、逆に気を遣いすぎて、思い切りよくプレーができないと思ったんです。そこよりは、アーリアくんは2列目よりもボランチから一歩引いて、前の選手たちに『自由にやっていいよ』っていう感じでパスを配って、リズムをつくる方が機能すると思ったんです。その隣では(山口)蛍があれだけボールを奪取して、アーリアくんがボールをさばけば、すごいコンビになるなって」

――Jリーグの鹿島戦では、素晴らしいミドルシュートも決めていましたしね。
椋原「そうですね。ついに決めていましたからね。でも、C大阪で一番警戒が必要なのは、南野(拓実)くんじゃないですか?」

――MF南野拓実選手は、すごいですよね。フォルラン選手がボールを要求しても、結構、自分で行ったりもしますしね。
椋原「アイツは、本当に昨年C大阪に行って一番衝撃を受けましたね。ほかの選手については、それくらいやるだろうという感じはあったのですが、彼は驚きでした」

――それはうまさというところですか?
椋原「持っている引きの強さと、思い切りの良さ。あと守備も絶対にサボらないし、ドリブルでもどんどん突っかけてくるし、運動量もある。シュートも打つし、こぼれるところにもいるし、最終ラインの裏への抜け出しもすごい。タカ(扇原貴宏)が出ているときは、もっと抜けられるんですが、本当に良い選手ですよ」

――C大阪には「セレ女」なるファンもついています。おそらく東京にもいると思いますが、F東京戦では『FC東京もあるんだぞ』というのを見せたいところですね。
椋原「あれは、本当にすごかったですよ。勘違いしちゃいますよ。自分がアイドルになったんじゃないかって(笑)。FC東京に戻ってきて『あ、これが普通だよな』って思いますもん。向こうは『キャーキャー』ってなっていましたけど、声が太い感じですからね(笑)。……C大阪は本当に開幕から調子が良いですし、若手がいきいきしていますからね。あと、クッスン(楠神順平)とかも、ヤバイですよ」

――どうヤバイんですか?
椋原「あの人が試合終盤に出てきたら、かなり危険ですよ。クオリティが高い。本当に、チビ(河野広貴)と同じような感じだけど、何回も何回も繰り返して仕掛けて来て、動き出しとかもすごくいい。敵にしたら本当に嫌な選手だし、途中から出てくるときついですよ」

――攻撃的なチームですが、DF山下達也選手を筆頭に守備も堅いですよね。
椋原「山下くんは、本当に人に強いですよ。すごい1対1も強いですし、速いですし。対人は強いし、パスの部分は…という感じだったのですが、今季は一本アシストもしていますし、試合に出続けるのってすごいんだなっていう感じですよね。…………C大阪、穴ないなぁ」

――ええっ!! 椋原選手が対峙するサイドに攻略法はありませんか?
椋原「あ、右SBのシャケさん(酒本憲幸)の…苦しいときの顔、オレわかるんですよ(笑)。シャケさんの苦しくなったときの顔と走り方は分かるので。うまく1回目は誤魔化すのですが、2回、3回と突くと、千鳥足になってくるので、そこを突きたいですね。逆サイドのマル(丸橋祐介)も、攻撃面のポテンシャルはすごいですけど、一瞬、軽くいってしまうときがあるから、そこを狙いたいです。でも、2人ともそれをカバーできる、それ以上に点を取れるクロスっていう武器を持っているので、チャラか、プラスになるので…。穴ないんですよね。しかも、勝っているとき、あいつら雰囲気が超いいんだよなぁ」

――そんな相手を止めたら、F東京も勢いに乗れるのでは?
椋原「そうですね。でも、まずはC大阪を分析する前に、鳥栖を分析しないと(笑)!! でも、C大阪は本当に良いチームだし、やっていて楽しかった。あのチームと戦いたいという気持ちは、正直すごくあります」

――太田宏介選手と徳永悠平選手とのポジション争いですね。
椋原「まずはナビスコ杯とかからチャンスがあると思うので、そこからしっかりアピールしていきたいですね。C大阪戦よりも、まず目の前のできることから一つひとつ、頑張ります!!」

(取材・文 河合拓)
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