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鳥栖GK林との直接対決に燃えるF東京GK権田「負けられないっすね」

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 目の前の試合に、全力で挑む。3日に発表された日本代表候補合宿のメンバーに選出されたFC東京のGK権田修一は、そのスタンスを崩さない。代表候補合宿のメンバーに入った感想を問われた権田は、「今、今日時点では、週末の試合のことしか考えていません。代表チームの合宿が始まったら、そっちの方を考えます」と、自身のスタンスを説明する。

「今はFC東京でしっかり仕事をすることが第一だと思っていますし、ずっとその積み重ねでやってきました。(W杯が)近づいてきたからと意識して、直前の試合でケガをしないようにやるのかと言えば、それは違うと思うので。常に、自分の目の前にある試合を全力でやって、その結果、どういう風になるのか。見ている人は見ていると思う。自分はリーグ戦だったり、カップ戦だったり、普段FC東京でどういう仕事をしているかが、そこ(代表選出)に出ると思うので、しっかり自分の置かれたそのときの場所で、チームで、しっかり頑張りたいと思います」

 しかし、結果的に代表候補メンバー発表は、目の前の試合に向けても、良い刺激になった。次節、F東京はホームでサガン鳥栖と対戦するが、その鳥栖の守護神であるGK林彰洋も、代表候補合宿メンバーに選出されていたからだ。「メンバー表は見ていない」というGK権田だが、鳥栖の林の選出を知らされると、「負けられないっすね。リーグ戦、次は鳥栖なので」と、目を光らせる。

「(ロンドン・)オリンピックも一緒に戦ってきたし、もっと言ったら中学のときから林くんのことは知っています。そういう意味でも、ずっと切磋琢磨してやってきた選手なので、お互いの良さがあるし、そういうのをしっかり出せればいいと思う。林くんは鳥栖に行って、鳥栖で毎週すごく良いプレーをしている。自分も『見ていて刺激にならない』と言えば、それは嘘になります。同年代、歳が近い選手なので、そういう選手とお互いが高め合っていければいい。今回のW杯だけでなく、これから選手としてずっと。歳が近いっていうことは、引退の時期も近くなるというと変ですけど、長くずっと競い合う感じになると思うので、切磋琢磨してお互いにやっていければいいなと思います」

 代表候補合宿に選ばれたGKは3選手。もう一人が、GK東口順昭(G大阪)だと知った権田は「(西川)周作くんは、入っていないんですか?」と逆に質問し、すぐに「周作くんはA代表で試合に出ているし、僕は出ていないので。そういう意味では、FPに誰が入っているかはわからないので、全体的なことは言えませんが、GKの3人だけを言うと、しっかり自分がアピール、良いパフォーマンスでアピールし続けないといけないなと思います」と、W杯メンバーへの生き残りへの想いを垣間見せた。そして、そのためにも大事なのは次の試合だと繰り返した。

「でも、まず東口くんよりも、今、鳥栖戦が目の前にある。そこで林くんと相対するわけですからね。GK同士が試合をするわけじゃないんですけど、そこでFC東京がしっかり勝てるような準備をすることが第一だと思う。その後には、東口くんのいるG大阪との試合もあるので、そうやって毎試合毎試合、いろんな選手がいるチームと試合をする。GKは外国人選手を起用する仙台とC大阪以外は、基本的にみんな代表候補だと思っているので、どの相手でもしっかりとしたパフォーマンスをして、一つひとつの試合でしっかり勝って、自分が良いパフォーマンスをすることが一番大事。そういうイメージでやっていきたいです」と、週末の鳥栖戦を見据えた。

(取材・文 河合拓)

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