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フットサルW杯日本開催への動きを受け、前回大会キャプテンFP小宮山「フットサルの発展に必要なこと」

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 愛知県は4日、2020年のフットサルW杯開催に向けて、開催地として立候補することを明らかにした。これを受けて、フットサルW杯2012タイにキャプテンとして出場したバルドラール浦安のFP小宮山友祐は「すごく嬉しいことだと思います」と、歓迎した。

「まだまだフットサルというスポーツが世間に認知されていない中でのW杯開催への動きということで、本当に頑張ってもらいたいと思います。もちろん、代表チームにかかるプレッシャーは大きいと思いますが、フットサルが競技スポーツとして発展するためにも、すごく必要なことだと思います」

 フットサルは『プレーするスポーツ』として多くの人に親しまれている。その一方で『見るスポーツ』としては、まだまだ定着していない。実際、Fリーグ2013/2014の年間王者を決めるプレーオフFINAL ROUND第2戦を観戦しにオーシャンアリーナに足を運んだ観衆の数は821人に留まり、2,569名を収容するアリーナは空席が目立った。そんな状況を変えるためにも、フットサルW杯の開催実現は大きな意味を持つと小宮山は続ける。

「見るスポーツとしてフットサルは、まだまだ定着していません。日本代表の試合ももちろんですが、欧州や南米の強豪国のフットサルを生で見る機会ができれば、大きなきっかけになると思います」

 2020年には東京での夏季五輪開催が、すでに決定している。愛知県は『東京五輪との相乗効果で愛知県の魅力を世界に発信する』という狙いを持って招致活動に動くようだが、小宮山は「話題をそっちに持っていかれる気もしますよね」と危惧もする。

「毎回フットサルW杯は夏のオリンピックの後なんですけど、どうしても注目度っていうところでは難しいですからね。前回(2012年)はカズさんがメンバーに入っていたので、注目度はいつもとは比べ物にならないくらい高かったのですが、2020年にカズさんがいるかとなると、それは難しいと思う。フットサル選手の力が試されることになると思うし、フットサル自体が注目を集めないといけない。開催されることになって、果たして世間の人たちが、フットサル代表選手を何人知ってくれているか。そういう危機感を持って、僕ら選手はやっていかないといけない」

 現役である以上は、日本代表を目指す。そのスタンスでプレーしている34歳の小宮山だが、自身も出場を目指すかと聞くと「2020年? 7年後でしょ? オレ、もう41歳ですよ」と苦笑した。「たしかに、カズさんは45歳で出ましたけど…。そのときまで現役でやっていたいけど、どうなんだろう。Fリーグができて、ちょうど今シーズンが7年だったでしょ? 7年前、今を想像できていたかというと、できませんでしたからね。想像するのも、難しいですよね」。

 自身の7年後について「何をやっているんだろう」と首をかしげる小宮山だが、同じくキャプテンとしてフットサルW杯タイ2012に出場し、来季からはシュライカー大阪で監督を務めることになる木暮賢一郎については「もしかしたら、木暮ジャパンになっているかもしれませんよね。それは期待している一人です」と、ともに世界の舞台で戦った新人監督へエールを送った。

(取材・文 河合拓)

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