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李の2発などで浦和が快勝、仙台はリーグ4度目の無得点

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[4.6 J1第6節 浦和4-0仙台 埼玉ス]

 浦和レッズがホームでベガルタ仙台を4-0で下した。浦和はリーグ戦3試合ぶりの勝利。仙台の今季初勝利はまたもお預け。決定力不足が深刻な仙台はリーグ戦では今季4度目、ナビスコ杯も合わせると5度目の無得点試合を演じてしまった。

 無観客試合後初のホームでのリーグ戦を迎えた浦和。日曜日のナイターとは言え、ゴール裏のサポーター席はほぼ埋め尽くされていたが、ホームスタンド、バックスタンドともに空席がチラホラ見られた。
 
 浦和はリーグ戦前節の神戸戦(1-3)からスタメン3人を変更。MF柏木陽介が2試合ぶり、DF永田充が4試合ぶりにスタメン復帰。FW李忠成が今季リーグ戦初先発を果たした。
 対する今季まだ勝利のない仙台は、リーグ前節の甲府戦(1-1)からスタメン2人を変更。アキレス腱を断裂したDF石川大徳に代わってDF菅井直樹が2試合ぶりに復帰。MF太田吉彰も2試合ぶりの先発となった。

 前半8分、浦和はDF槙野智章がFW柳沢敦との接触プレーで倒れFKを獲得。このFKはMF柏木陽介のパスからMF宇賀神友弥がミドルシュートを狙うが、大きく枠外に外れていった。

 しかしこの接触プレーで痛んだのは柳沢の方だった。その後も数分間出場を続けたが、前半17分にしゃがみこんでしまい、交代を要求。仙台は前半17分に交代カードを切ることを余儀なくされた。MF武藤雄樹がピッチに送り込まれた。

 なかなか効果的な攻撃を繰り出せなかった両チームだが、徐々に浦和にペースが傾き出す。34分には左サイドから宇賀神がクロスを入れると、FW李忠成がオーバーヘッドで狙う。これはGK関憲太郎の横っ飛びキャッチで防がれたが、40分、ついに試合が動く。

 自陣からパスを繋いだ浦和は、MF興梠慎三が縦パスを入れる。MF原口元気がポストになって粘ると、追い越した李が左足を振り抜く。豪快なシュートが、ゴール右隅に突き刺さった。李は2日のナビスコ杯大宮戦に続く、公式戦2試合連続ゴールとなった。

 後半に入ると、グラハム・アーノルド監督に「攻守の切り替えを素早くしよう。全員でハードワークしよう」と送り出された仙台が、攻勢を強める。たまらず浦和ベンチが動き、後半11分に興梠に代えてMF鈴木啓太、同17分には接触プレーで痛んだ永田に代えてDF那須大亮を送り込む。

 すると後半21分に浦和に追加点が生まれる。カウンターから柏木が持ち上がり、MF原口元気にパス。原口が縦パスを入れて李に出すと、李は前に出たGKの頭上を抜くループシュートでゴールネットに収める。

 さらに後半26分、浦和は左サイドで宇賀神がボールを受けると、DFを外して右足シュート。狙い澄ましたシュートはゴール右隅に収まり、あっという間にリードが広がった。

 後半27分に浦和がMF平川忠亮に代えてMF梅崎司、同29分に仙台がDF渡辺広大に代えてFW山本大貴、太田に代えてMFマグリンチィを投入。互いに3枚のカードを使い切り勝負に出る。

 それでも浦和は止まらない。後半35分、中央エリア外でボールを受けた鈴木が右足でゴールを狙う。弾丸ミドルはクロスバーを叩くが、真下に落下したボールは勢いのままゴールラインを越える。直後にも槙野が同じようなところからミドルシュートを狙ったが、これはクロスバーに跳ね返され、得点とはならなかった。

 後半42分には原口のシュートがポストを叩き、跳ね返りを李が狙う。無人のゴールに流し込めばハットトリック完成という場面だったが、ミートせず決定機を逃してしまう。だが試合はこのまま4-0で完勝をおさめた浦和。今季ホームでのリーグ戦初勝利を飾った。

(取材・文 児玉幸洋)

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