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6戦5発と得点量産の鳥栖FW豊田「例年よりゴールを取りたい」

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[4.6 J1第6節 F東京2-1鳥栖 味スタ]

 ストライカーは苦しんでいた。サガン鳥栖のFW豊田陽平は、この試合わずかシュート1本に抑え込まれた。対峙するF東京のDF吉本一謙のハードなマークに遭い、得意の空中戦でもほとんど主導権を握れなかった。

「なかなかチャンスがなかった。相手にうまく対策を練られていたと思います。もっとゴール前でプレーしたかったけど、毎試合うまくいくわけではありません。我慢しながらやらないといけないときもあります」と唇を噛んだ。

 シュートは1本に終わった。しかし、その1本できっちりとゴールを奪っているのはさすがだ。後半40分、MF高橋義希のシュートはGK権田修一のセーブに遭ったものの、こぼれ球に豊田が反応して意地の一発を叩き込んだ。豊田に自由を与えていなかった吉本も「セットプレー時にも動きを常に変えていたし、動き出しがうまかった」と鋭い動き出しに舌を巻いている。しかし、本人は「押し込むだけでした」とゴールシーンを淡々と振り返った。

 これで6試合5得点となったようにハイペースでゴールを積み上げているが、かねてから目標と公言するブラジルW杯のメンバー入りを果たすには、まだ足りないと感じているようだ。「代表に選ばれるためには、自分が結果を出し続けないといけない。自分の持ち味である決定力や得点力をアピールしたいし、例年よりゴールを取らないといけない気持ちが強い」と力強く話した。

 7日から3日間行われる国内組による日本代表候補合宿メンバーに選出されており、そこが最後のアピールの場だと捉えている。「選ばれた選手は最後のチャンスだと思ってやるはずです。切磋琢磨しながら、それぞれが良いアピールをできれば良いし、僕も自分の強みを出していけるようにしたい」。並々ならぬ思いで、ラストチャンスに挑む。

(取材・文 折戸岳彦)

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