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初のA代表候補合宿に臨むC大阪MF南野「持っているものを100%出すだけ」

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[4.6 J1第6節 柏2-1C大阪 柏]

 敗戦の中でも、存在感は十分に示した。セレッソ大阪のMF南野拓実は、7日から始まる日本代表候補合宿前、最後の公式戦となった6日の柏レイソル戦に先発出場した。前半22分には、その細い体からは想像もつかない勢いで相手にぶつかっていき、高い位置でボールを奪取。MF長谷川アーリアジャスールにボールを預けて、FW柿谷曜一朗の決定機までの流れをつくった。その後も、31分に長谷川にスルーパスを通したかと思えば、その2分後には自ら反転してシュートに持ち込むなど、タレントが揃うチームの中でも、輝きを放っていた。

 しかし、チームは1-2で敗戦。南野は、2失点目を喫した2分後の後半33分にベンチに下がっていた。試合後、「結果を出してから代表合宿に行きたかったですが、仕方がない。切り替えて行きたいと思います」と、南野は悔しさを露わにした。

 立ち上がり6分に失点を喫したが、問題は失点ではなく、取り返せなかったことと19歳のアタッカーは言う。「(失点は)もったいないと思いますけど、そこから巻き返せたと思う。それができなかったのは、自分たちの力不足。チャンスはあったので、そこの質を高められたらいいと思います」。

 実際にC大阪は前半の10分過ぎからFWフォルランが低い位置でボールをさばき、攻勢を保った。南野も「前半はいつも通りできた」と、多くのチャンスをつくれた攻撃に好感触を持っていたが、一方で後半については「前でボールが収まらなかったし、それで押し上げることができなかった。チームとして、まだいろいろやっていくことがあると思います」と、90分を通して自分たちのサッカーを貫くために、課題があると話す。

 チームはAFCチャンピオンズリーグも並行して戦っており、海外への移動もあって、他クラブほど練習時間が取れていない。それでも、「それはやる前からわかっていたこと」と、南野はキッパリ。そして「自分は選手だから、その中でも全力でやるしかない。試合に出ている以上、そこはチームとしていろいろなコミュニケーションを取って、改善していくべきだと思う」と、主力としての自覚も十分だ。

 いよいよ7日からはA代表候補合宿に参加するが、気後れはない。「短い時間だし、持っているものを100%出すだけ。今は、そこしか考えていません。あんまり(何をしようと)考えすぎても、初招集やし。その辺は短い時間だから、できることを全力でやる。それに尽きると思います。楽しみですし、頑張ります」と、初々しくも力強く意気込みを語った。

(取材・文 河合拓)

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