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人生初のSB挑戦、塩谷「特に違和感はなかった」

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 サッカー人生初の挑戦だった。日本代表候補初選出となったDF塩谷司(広島)はゲーム形式の練習で4-2-3-1の右SBに入り、未経験のポジションに試行錯誤しながらプレーした。

「上がるタイミングが合ったり合わなかったり、考えながらやっていた。(広島の3バックでも)攻撃のときはSBみたいな感じだけど、思っていたより早めに上がってほしいという感じだった。自分でタイミングを合わせながらやっていた」

 ポジションに付いての戦術確認から最後はミニコートでのゲーム練習へと進み、「ゲームに入ったぐらいからは自分の中でタイミングはつかめていた。あまり上がるチャンスはなかったけど」。同チームの左SBに入ったDF槙野智章が積極的な攻撃参加を見せていたこともあり、バランスを取って最終ラインに残るシーンも多く、「自分が上がって槙野クンが下がるぐらいの場面もつくらないといけない」と、自省を込めて振り返った。

 それでも、対面に位置したFW南野拓実やFW原口元気に対し、1対1の守備で強さを発揮。「そこは自分のアピールするポイントでもある。明日の練習試合やこれからのJリーグでも対人の強さをアピールしたい」と自信を見せ、FW川又堅碁の得点につながる縦パスについても「ゴールにつながるパスを出したいと思っているし、いいタイミングで動き出してくれた」と手応えを口にした。

 国士舘大時代は主に中盤でプレーしていたが、柱谷哲二氏がコーチに就任した4年時からCBにコンバートされ、柱谷氏の水戸監督就任に伴い、水戸に入団。プロ1年目から4バックのCBで主力を担い、12年8月の広島移籍後は3バックのストッパーとしてプレーしてきた。

 4バックのSBでプレーするのは練習でも初めてだったというが、「経験のないことだったけど、特に違和感はなかった」と大きな戸惑いはなかった。「(CBとSBの)両方ができれば、それに越したことはない。1日1日を無駄にせず、学びながら考えながらやっていきたい」。DF内田篤人やDF吉田麻也ら最終ラインの主力に故障者を抱えるザックジャパン。Jリーグで出色のプレーを見せ続ける金髪のDFがユーティリティー性もアピールできれば、ブラジル行きの可能性も高まってくるはずだ。

(取材・文 西山紘平)

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