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ラスト3分の劇的弾でチェルシーが逆転4強進出! PSGは2年連続8強敗退

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[4.8 欧州CL準々決勝第2戦 チェルシー2-0パリSG]

 UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)は8日、準々決勝セカンドレグを行い、チェルシー(イングランド)は、ホームにパリSG(PSG=フランス)を迎えた。敵地での第1戦を1-3で落とし、最低でも2ゴールが必要なチェルシー。前半32分に先制しながらも、2点目が遠い。それでも後半42分、途中出場のFWデンバ・バがゴールを決めて、2試合合計スコアを3-3とし、アウェーゴール差でリードを奪った。アディショナルタイム、PSGの反撃を凌ぎ切ったチェルシーが、劇的な逆転で2年ぶり4強進出を決めた。

 チェルシーは第1戦を負傷欠場していたFWサミュエル・エトーが先発に名を連ね、ベテランのMFフランク・ランパードが出場停止のMFラミレスに代わってスターティングイレブン入りした。対するPSGは、攻撃の要であるFWズラタン・イブラヒモビッチが第1レグで負傷し、FWエディンソン・カバーニがCFに入る。右WGにはFWルーカスが入っている。

 序盤からホームのチェルシーがPSGに圧力を掛ける。前半13分には、MFマルコ・ベッラッティのバックパスを受けたGKサルバトーレ・シリグに対し、エトーがプレッシャーを掛ける。シリグと接触してエトーのファウルを取られたが、チェルシーはわずかな隙も見逃さない姿勢を見せた。

 ところが前半19分、チェルシーにアクシデントが起こる。MFエデン・アザールが負傷し、FWアンドレ・シュールレとの交代を強いられた。少しずつPSGもポゼッションする時間を増やすが、28分にはチェルシーが左サイドでFKを得る。ランパードが蹴ったボールは壁に当たり、ゴールを襲ったがGKシリグが好セーブで枠外へ弾く。直後にもボランチで起用されたダビド・ルイスがミドルシュートを放ったが、これもGKシリグに抑えられて得点はできなかった。

 決定機で得点ができていなかったチェルシーだが、前半32分に右サイドでスローインを得ると、DFブラニスラフ・イバノビッチがロングスローをゴール前に入れる。これをダビド・ルイスがフリックして後方に流すと、途中出場のシュールレが右足で合わせて先制した。2戦合計で1点差に迫ったチェルシーは、その後もセットプレーからDFガリー・ケーヒルがゴールを狙うなど、見せ場をつくったが追加点は挙げられずに前半を折り返す。

 後半も最初に決定機を迎えたのは、チェルシーだった。7分、高い位置でボールを奪うとMFオスカルが右に展開。これを受けたMFウィリアンがプルバックしたボールを再びシュールレがシュート。しかし、これはクロスバーに嫌われる。このこぼれ球を回収したエトーが、PAすぐ外でルーカスに倒されてチェルシーはFKを得る。これをオスカルが直接狙ったが、再びシュートはクロスバーを叩いた。

 流れを変えたいPSGは後半10分にベッラッティをベンチに下げて、MFヨアン・キャバイエを投入した。同21分にはチェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督も動き、ランパードをベンチに下げて、デンバ・バをピッチに送り出した。同23分には速攻からシュールレがゴールに迫ったが、シュートはDFにブロックされ、GKシリグにキャッチされた。

 PSGは後半27分にラベッシをベンチに下げて、第1戦で3点目を決めたMFハビエル・パストーレを投入した。同31分にPSGは、そのパストーレが右サイドからチャンスメーク。左サイドに流れたボールを拾ったDFマクスウェルが狙ったが、シュートは右へ逸れて行った。同32分にも最終ラインの裏を取ったカバーニが、トラップからシュートに持ち込んだが、ボールはクロスバーを越えて行く。同25分にもルーカスのミドルシュートが枠を捉えたが、GKペトル・チェフに正面でキャッチされた。

 後半36分にチェルシーは、最後の交代枠でオスカルを下げて、FWフェルナンド・トーレスを送り出して圧力を掛ける。対するPSGはルーカスを下げて、DFマルキーニョスを起用した。

 この采配が実ったのは、チェルシーだった。後半42分、後方からロングボールを放り込んだチェルシーは波状攻撃を見せ、DFセサル・アスピリクエタがPA外から放ったシュートがゴール前の密集でDFに当たりこぼれると、デンバ・バがゴールに押し込み、2戦合計3-3としてアウェーゴールでリードを奪う。アディショナルタイムには、PSGも猛反撃に出たが、GKチェフを中心に耐え抜き、チェルシーが逆転で4強進出を決めた。PSGは2年連続ベスト8で涙を呑むこととなった。

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