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監督交代の仙台、赤嶺の2発で今季初白星!!

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[4.12 J1第7節 横浜FM0-2仙台 日産]

 J1は12日、第7節を各地で行い、日産スタジアムではここ3戦未勝利の横浜F・マリノスが今季白星なしで17位に沈むベガルタ仙台をホームに迎えた。前半をスコアレスで折り返した試合は、後半21分にFW赤嶺真吾のゴールで先制した仙台が、同35分に再び赤嶺の得点でリードを広げる。そのまま逃げ切った仙台が2-0の勝利を収め、今季初白星を獲得した。

 ナビスコカップを含めた公式戦8試合で未勝利だった仙台は、9日にグラハム・アーノルド監督の退任、渡邉晋ヘッドコーチの監督就任を発表した。白幡洋一代表取締役社長が「小手先の対応ではなく、大きなカンフル剤的な処方が必要」と語ったように、開幕からわずか1カ月で監督を交代して新たなスタートを切った。対する横浜FMは開幕3連勝スタートを切りながらも、ここ3試合で獲得した勝ち点はわずかに1と失速。さらに仙台との相性が良いとは言えず、ここ7戦4分3敗と10年8月以来勝利がない相手だった。

 序盤からリズムを作ったのは仙台だった。最終ラインを高い位置に設定し、陣形はコンパクトに保つ。横浜FMのボールホルダーに激しくプレスをかけて自由を与えず、セカンドボールに素早く反応してボールを回収した。

 ここまでの公式戦8試合でわずか3点しか奪えていない攻撃陣もゴールへの強い意識を示し、前半3分にFWウイルソンがファーストシュートを放つ。その後は、特に右サイドハーフのMF太田吉彰がチャンスメーカーとなって好機を作った。しかし、前半9分にDF渡辺広大、同20分にウイルソン、同23分にはMF角田誠がゴールを脅かすもシュートは枠を捉えず。さらに同43分にはゴール前でフリーになった赤嶺が強烈なシュートを放つも、GK榎本哲也のセーブに遭った。

 仙台にリズムを作られた横浜FMは、なかなかチャンスを作れなかった。相手の激しいプレッシャーに遭い、簡単には前を向けず。最終ラインの裏を狙ったボールは仙台の2CBにはね返され、敵陣深くまでボールを運べない。前半15分に前半最大の決定機が訪れるも、後方から送られたパスで完全に抜け出したFW伊藤翔のシュートは力なくGK関憲太郎の手に収まった。ともにスコアを動かせないまま、前半終了のホイッスルが吹かれた。

 後半に入ると、徐々に横浜FMが攻勢を強めていく。後半6分にMF小椋祥平がミドルシュートを放つと、同13分にはMF中町公祐のパスを受けた伊藤が狙うも関のセーブに遭った。さらに同15分にはMF中村俊輔のCKからDF中澤佑二が強烈なヘディングシュートを放つも、再び関のセーブに遭い先制点を奪えない。

 すると後半21分、仙台がスコアを動かす。MF梁勇基のCKを赤嶺が豪快にヘディングで合わせてゴールネットを揺らし、先制に成功した。先制後はFW矢島卓郎とMF富澤清太郎を同時投入して、1点を返そうとする横浜FMに押し込まれて自陣に釘付けになる場面もあったが、後半35分に仙台が追加点を奪う。梁のFKをDF石川直樹がヘディングで狙ったシュートは榎本のセーブに遭うも、こぼれ球を赤嶺が蹴り込んでリードを2点に広げた。

 最後まで体を張った粘り強い守備で横浜FMに得点を許さずに逃げ切った仙台は、監督交代後の初戦でうれしい今季初勝利を挙げた。対する横浜FMは相性の悪い仙台からまたもや白星を獲得できず。リーグ戦でも4戦未勝利と苦しい戦いが続いている。

(取材・文 折戸岳彦)

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