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“森保マジック”炸裂、広島2点ビハインド跳ね返し北京とドロー

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[4.16 ACL第5節 北京国安2-2広島]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は16日、グループステージの第5節を各地で行った。F組のサンフレッチェ広島は敵地で北京国安(中国)と対戦し、2-2で引き分けた。広島は1勝3分1敗の勝ち点6で最終節に自力突破の可能性を残した。

 今季ACL3度目のアウェー戦を迎えた広島。エースFW佐藤寿人は、これまでのアウェー戦同様、遠征メンバーには帯同せず。1トップにはFW石原直樹が入り、2シャドーはMF野津田岳人とMF高萩洋次郎が務めた。

 序盤から防戦一方の展開を強いられた。エクアドル代表MFホフレ・ゲロンやFWピーター・ウタカら外国籍選手を中心とした北京の猛攻も前に成す術がない。前半11分にはゲロンにゴールネットを揺らされるが、これは何とかオフサイド判定に助けられ、難を逃れた。

 試合は北京ペースのまま進む。だが前半33分のDFチョウ・ティンのミドルはGK林卓人がナイスセーブで防ぐ。同38分には、CKのボールをゲロンにダイレクトのオーバヘッド、アクロバティックなシュートを放たれるが、GKの正面を突く。広島は前半を何とかしのぎ切る形で折り返した。

 だが後半10分、ついに試合が動く。ウタカのシュートは林が弾くが、ゴール前に詰めていたFWシャオ・ジアイーが胸に当てて押し込む。DF塩谷司もライン上で懸命にかき出すが、得点が認められ、北京に先制点が生まれる。さらに同16分、シャオ・ジアイーとのワンツーでエリア内に走り込んだゲロンが左足で確実にゴールに蹴り込み、あっという間にリードを2点に広げた。

 しかしここから森保一監督の交代策、“森保マジック”が炸裂する。もう攻めるしかない広島は、2月22日に行われた富士ゼロックス・スーパー杯で左肋骨を骨折したMF清水航平を約2か月ぶりに公式戦のピッチに送り込む。すると後半22分、ほぼファーストタッチの清水のクロスがDFとGKに当たってファーサイドの石原まで届く。これを石原が押し込み、まずは1点を返す。

 さらに後半25分、またも清水が左サイドを突破すると、クロスに飛び込んだ石原が同時に飛び込んだDFよりも前で触る。DFに当たってコースが変わったシュートはGKの逆を突き、同点ゴールとなった。石原は14日に第1子となる長女が誕生。パパになって最初の試合で2ゴールという最高の結果を残した。

 完全に息を吹き返した広島は、北京ゴールに迫り続ける。後半30分の野津田のFKはGKにキャッチされる。同35分には石原が振り向きざまシュートでゴールを狙ったが、右ポストに嫌われた。

 試合はこのまま2-2で幕を閉じた。しかし劣勢を跳ね返し、アウェーで貴重な勝ち点1を積み上げた広島。同組ではセントラルコースト・マリナーズ(豪州)を下したFCソウル(韓国)が勝ち点8で一歩抜け出したが、その他3チームは勝ち点6で最終節を迎えることになった。最終節となる第6節は23日に行われ、広島はホームでセントラルコーストと、もう1試合はFCソウルがホームで北京国安と対戦する。


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