beacon

田中順也が2試合連続2G!柏がG大阪を下し連勝飾る

このエントリーをはてなブックマークに追加
[4.29 J1第10節 G大阪1-2柏 万博]

 J1第10節が各地で29日に行われた。ガンバ大阪が万博記念競技場に柏レイソルを迎えた一戦は、2-1で柏が勝利をおさめた。試合はホームのG大阪がFWリンスのリーグ初ゴールで先制するも、柏はFW田中順也の2試合連続となる2得点で逆転。今季初の連勝で敵地から勝ち点3を持ち帰った。

 G大阪は前節・川崎戦(1-2)の試合中に脳しんとうを起こしたDFオ・ジェスクが欠場。ボランチの今野泰幸が右サイドバックにまわり、FWの遠藤保仁がボランチへ。攻撃的MFには開幕戦以来のスタメンとなる二川孝広が入り、倉田秋が2トップの一角に入った。

 前節・浦和から逆転勝利を飾った柏は、その試合で途中出場から1得点を決めたMF茨田陽生がボランチとして4試合ぶりにスタメン復帰した。

 柏DFの厳しいプレッシャーにあい、前線にボールがおさまらないG大阪に対し、柏は丁寧にボールをつないでいく。MF高山薫とDF橋本和の両ウイングバックを使ってサイドから攻めて、立ち上がり10分までにCKを3本奪ったが、いずれもチャンスに結びつけることができない。

 しかし、スコアを先に動かしたのはG大阪だった。13分、柏陣内でのルーズボールに対してリンスと高山が競り合い、リンスがマイボールにするとPAの外から右足を一閃。地を這うようなミドルシュートがゴール左隅に突き刺さり、G大阪が2試合ぶりに先制に成功する。

 個人技から先制したG大阪は24分、右サイドに開いた遠藤のクロスを倉田が頭で折り返し二川がボレーシュートを放つが、DF鈴木大輔が身を挺してゴールを許さない。4分後には、今野のクロスをリンスがフリーで合わせるが、シュートはゴールマウスを大きく越えていった。

 先制された後も落ち着いてボールをまわして攻める柏のチャンスが実ったのは31分、田中から左サイドに開いた工藤へ。田中が工藤からのリターンをもらうとダイレクトで左足を振り抜く。シュートはGK東口順昭に当たりながらもネットを揺らし、柏が試合を振り出しに戻す。

 ボール支配を許した上に1-1とされたG大阪は、早くも1人目の交代カードを切りMF内田達也に代えてMF明神智和を投入した。それでも柏のペースは変わらず、後半アディショナルタイムには、田中が自ら得たゴール正面でのFKを直接蹴り込み、2-1とリードして前半を折り返した。

 後半、前半途中から降り始めた雨が勢いを増すと、両チームともにショートパスを主体に攻撃を組み立てていく。すると、G大阪も数人の選手が連動し、攻撃にリズムが出てくる。16分には同時に2人交代。倉田に代えてFW宇佐美貴史、二川に代えてMF大森晃太郎を投入し、1点を奪いにかかる。システムを柏と同じ3-4-2-1に変え、宇佐美が攻撃にアクセントを加えるが、得点には至らない。

 リードしている柏は守勢に回る苦しい時間が続くが、DF近藤直也を中心とした中央の守りは固く、G大阪にボールは持たせてもシュートは許さず、時計の針を進めていく。38分には工藤に代えてMF狩野健太、太田に代えてDFキム・チャンスを投入し、逃げ切りをはかる。悪天候の中でも両チームとも最後まで走ったが、スコアは動かず、2-1で柏が逃げ切った。柏は公式戦の負けなしを10(5勝5分)とすると、勝ち点を17にのばした。敗れたG大阪はここ最近苦手としている柏に勝てず、3年間未勝利(1分5敗)。スタンドからはブーイングが飛んだ。

(取材・文 奥山典幸)

▼関連リンク
[J1]第10節 スコア速報

TOP