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[AFCフットサル選手権2014]タイを警戒するミゲル監督「その日の寝起きが良かった方が勝つ」

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[5.5 AFCフットサル選手権2014 GL第3戦 日本代表4-0キルギス代表 ホーチミン]

 フットサル日本代表は、5日に行われたAFCフットサル選手権2014グループステージ第3戦のキルギス代表戦に4-0で勝利し、13大会連続の決勝トーナメント進出を決めた。

 第2戦のウズベキスタン戦に1-2で敗れ、史上初のグループステージ敗退の危機に立たされていた日本だが、ミゲル・ロドリゴ監督は先発メンバーを大幅に入れ替えた。02年大会から正GKであり続けた川原永光をGK藤原潤に変更。さらに、FPも滝田学、FP森岡薫、FP仁部屋和弘、FP吉川智貴という、過去2戦とは異なる組み合わせにした。

 まず、GKを変更した理由についてミゲル監督は「このチームのGKは3人とも素晴らしいGKです」と言い、その中から藤原を選択したのは「このゲームの状況を考えたときに、一番ピリピリして、厳しくて、不安定な中で、もっとも安定感を示してきたのが藤原」と、これまでの実績の末の判断であると説明。また、FPについても「本来の手堅いメンバーでスタートしようということで、滝田、森岡、吉川というメンバーでいきました」と、過密日程を考慮し、過去2戦で温存してきた4人を起用したと明かした。

 前半4分にFP皆本晃が先制点を挙げて以降も、安定した戦いぶりを見せたが、指揮官は攻撃面で少し物足りなさを感じていたようだ。「ちょっと今日のゲームに関しては、攻撃のところで成熟した状態で選手にいかなかったところがありましたね。3本、4本くらいパスがつながった後、5本、6本続けるくらいの気持ちで、落ち着いてみていれば、きれいな崩しができるところで、ちょっと慌てて打ってしまいました。後半は特にそういう傾向がありましたね。4回、5回くらいゴールになりそうな場面がありましたが、最後は枠を外れてしまいました」と、チームに残った課題を口にした。

 準々決勝では、タイ代表と対戦する。2年前の決勝で対戦したアジア屈指の強豪との試合に向けて、ミゲル監督は独特の言い回しで、両国間に差がないことを強調した。「どっちが勝つかわからない、どちらが勝ってもおかしくないゲームになるでしょうね。その日の寝起きが良かった方が勝つとか、当日に会場に着いたときのノリが良い方が勝つと思います。そういう勝負になるでしょう。試合が始まってからは、先取点を取った方がとか、流れによって勝負が決するゲームだと思います」。

 タイ代表はグループステージ最終戦のレバノン戦で正GKアスミンが負傷。さらにキャプテンのFPキリサダが退場処分を受け、日本戦は出場できない。だが、ミゲル監督は「関係ないでしょう」と言い、「彼らの選手層は、そんなに薄くありません。どのメンバーで来ても、あのグループであれば、日本を食ったり、食われたりと互角の勝負ができるはずです。そうなると、『オレがここで』と頑張る選手が出てくるかもしれません。ウズベキスタンは、2人ベストプレーヤーがいない状況でうちに勝ちました」と、黒星を喫した試合を引き合いに出し、警戒心を強めた。

 タイとの準々決勝は7日に行われ、勝利した場合は8日の準決勝に進出する。

(取材・文 河合拓)

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