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[AFCフットサル選手権2014]同点OG演出のFP渡邉「ちょっとホッとしています」

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[5.10 AFCフットサル選手権2014決勝 日本代表2-2(PK3-0)イラン代表 ホーチミン]

 延長前半2分、日本代表は勝ち越しゴールを許すと、延長後半のキックオフからパワープレーを始めた。日本の右サイドには、FP渡邉知晃が入っていた。本来であれば、個の位置はFP森岡薫が入っていたはず。しかし、ヒザの負傷を抱えていた森岡は後半の途中からプレーができない状態になっていた。そこで起用されたのが、渡邉だった。

 延長後半のキックオフから、37秒。FP仁部屋和弘からのパスを受けた渡邉は、パスという選択肢も持っていたと振り返る。「パスしても、そこにプレス掛けられてハマっちゃうと、全員が前に行っちゃっているからパワープレー返しになると思ったので、ちょっと遅れても思い切って打って終わらせようと思ったんです」。今大会、ここまで無得点だった渡邉の判断が奏功した。ボールはゴール前でDFに当たってコースが変わり、ゴールへと決まった。

 このゴールで追いついた日本は、PK戦の末にイランを撃破。見事に大会連覇を達成した。「たまたま相手に当たって入ってくれたので、本当にシュートは打ってみるものだな、打つと何かが起こるなという感じでしたね」と、渡邉は喜んだ。

 今大会、得点を挙げることができていなかったため、プレッシャーを感じていたという。残念ながら公式記録上はオウンゴールとなり、渡邉のゴールにならなかったが、優勝を大きく引き寄せた一振りだったことには、変わりはない。「個人的なプレッシャーと連覇のプレッシャーが、両方ありましたね。最後、なんとかちょっとでもゴールに絡んで貢献できればと思ったので、ちょっとホッとしています」。重圧から解放されたストライカーに、ようやく笑顔が戻った。

(取材・文 河合拓)

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