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[AFCフットサル選手権2014]笑顔でプレーしたFP仁部屋「やっと『楽しいな』と思えました」

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[5.10 AFCフットサル選手権2014決勝 日本代表2-2(PK3-0)イラン代表 ホーチミン]

 キックオフから約3分、ベンチに戻ってくるFP仁部屋和弘は満面に笑顔を浮かべていた。楽しくて、楽しくて、仕方がなかったのだという。「いやぁ、本当に『やっと前に来てくれた』って。今まで、ずっとアジアのチームって、そんなに前に来てくれなかったので、やっと『楽しいな』と思えました」。

 試合前日から、「楽しみで仕方がなかった」と話す仁部屋は、持ち前の技術を発揮して日本の好機に絡んだ。パワープレーを仕掛けた延長後半には、相手DFを引き付けてFP渡邉知晃にパス。同点オウンゴールのきっかけをつくり、2-2で迎えたPK戦では1人目としてゴール右上隅を射抜き、PK戦3-0の勝利を呼び込んだ。

「いやぁ、楽しかったっすね。最高っす。涙が出そうでしたもん。ちょっと、ウルッときましたね。優勝した瞬間に『やっべー』と思って」と、GK関口優志が3本目のPKを止めた瞬間を振り返る。

 10度の優勝経験を誇るイランと対戦する中で、『決定力』という新たな課題も見出したようだ。「僕が2点、3点、早い段階で取れるチャンスもありましたし、そういうところで決められれば良かったと思うので、そういう部分で今後はもっともっと前進していきたいと思います」。相手との接触からできた顔の擦り傷は、試合の激しさを物語っていたが、仁部屋の表情は、かつてないほど生き生きとしていた。

(取材・文 河合拓)

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