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[プリンスリーグ関東]山梨学院の注目CB渡辺「日本一のヘディンガーになる」

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[5.11 高円宮杯プリンスリーグ関東第5節 桐光学園高 0-0 山梨学院高 保土ヶ谷]
 
「日本一のヘディンガーになりたい。ヘディングが自分の武器でもあるので、そこで負けないように、セットプレーでも点取れるようにやっていきたいです」。山梨学院高のCB渡辺剛(3年)は2年時だった昨年も名門の主力として活躍し、山梨県選抜の東京国体8強入りにも貢献した注目DFだ。身長は180cmほどと全国区のCBとしては決して大柄ではない。だが、「タイミングがいいのかなと。人より少し早く跳ぶので滞空時間も少し長いと言われます。そこは自信もっています」というヘディングの強さは関係者も認めるところで、実際にJクラブのスカウトもチェックに訪れるという注目株となっている。

 この試合では桐光学園高のガーナ系FWイサカ・ゼインとマッチアップ。「身体が強かったので、身体負けしないことと裏に抜けたら速いので裏取られないように」ということを意識しながらプレーした。危うくひっくり返されてしまうようなシーンでもすぐに身体を入れ替えて止めるなど対応。イサカが「大きくて凄い選手でしたし、落ち着いて守っていた」と分析した冷静さと、相棒のCB大野佑哉と連係した守りで無失点で90分間を終えた。ただ本人は攻撃面でも試合を決めるようなプレーをしたかった模様。「まだまだですね。もうちょっと練習してセットプレーで点取れるようにならないと。期待されている部分もあるのでそれ(マークを)を跳ね除けて点取っていきたい」と成長を誓っていた。

 前節の前橋育英高戦では先制ヘッドを叩き込んだが、この日のように1点が欲しい展開でも決定打を打てるような選手になること。また稀に球際で弱さが出ることも課題にトレーニングを積んでいる。対人の強さやヘディングの強さはすでに評価が高いだけにより攻守で試合を支配できるような存在になることができるか。

 身長についてはまだ伸びる期待感がある。中学進学時に進路を決める際、あるJクラブで骨密度を検査して「最低185は行くと言われた」という。本人は「ちょっと厳しいかもしれません。(でも)伸びてほしいです」と微笑むが、これからまだ身長も伸びるかもしれない。一番の目標はここからの1年間で評価を勝ち取り、高校からプロになること。また昨年は同校の対外試合禁止期間もあっただけに「今年は全国出るだけでなくて、全国で頂点取れるように頑張りたいと思います。(そして)プロになって強いところでやりたい」と誓った。

(取材・文 吉田太郎)

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