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ポルトガル代表FWナニにも勝利!「adidas UEFA Young Champions」“日本代表”が1on1の世界大会優勝!

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「adidas UEFA Young Champions 2014世界大会」に日本代表として出場した中学生6選手が24日午後、欧州CL決勝開催地・ポルトガル・リスボン市内のチャンピオンズ・フェスティバル会場で「やるか、やられるか」の1on1のバトルマッチ「World's Finest Warrios」に出場し、世界大会優勝を果たした。

 この1on1のバトルマッチは各チーム代表者1名の戦いで勝敗が決定。ドーム型の屋内に設置されたスモールフィールドで戦い、相手の背後にある3つの的のいずれかへシュートを打ち込むと、ポイントが加算されるというシステムだ。約2分間、ノンストップで繰り広げられるバトルは非常にハードで各選手が終了後に「すぐに座り込みたいくらい」という厳しい戦いだったが、日本はタフに、またチーム一丸なって勝ち抜いていった。

 地元・ポルトガルの混成チームなどと同じグループBに入った日本は、初戦で薮井大和(Jフィールド岡山FC)が実力差を見せつけて幸先よく快勝。チーム屈指のテクニシャン、野寄和哉(CAグランロッサ)はリズムを掴めないまま敗れたが、1勝1敗のグループ2位で決勝トーナメントへ進出した。

 準決勝の対戦相手は前日23日に行われた「adidas UEFA Young Champions 2014世界大会」の優勝チームで、この日のバトルマッチのグループリーグでも抜群の強さを発揮していたブラジル。フィジカルの強さ、キープ力も重要と分析した日本チームはGK津村和希(ヴィテス福岡FC)を対ブラジル戦の代表選手として抜擢した。すると、その津村が期待に応える。試合後にブラジル人選手が怒りを露わにするほどの厳しいチェックでボールを奪うと、立ち上がりからリードしたまま快勝。決勝進出を決めた。

 決勝の対戦相手は地元・ポルトガルのチーム。日本は「adidas UEFA Young Champions」監督の宮本恒靖氏に指名された天野悠貴(FC東京U-15むさし)が健闘。終盤体力を失いかけながらも頭上の位置から「走れ!」と鼓舞するチームメートの後押しもあって走りぬき、4-4で試合を終える。終盤同点に追いつきながらもここで勝者としてポルトガルチームがコールされたことに日本の関係者や、他国のチーム、観衆たちが「4-4だ」と猛抗議。この抗議が認められて再試合となった決勝で起用された梅津克貴(アスペガス生駒FC)がゴールデンゴール方式の延長戦までもつれ込んだ一戦を制して優勝した。 梅津は「相手はボクの頭の上を狙ってきたり、上手かったけれど、ボクの方が身体をぶつけたりしてできたのが良かった。優勝は嬉しかったです」。ガッツポーズで優勝を喜んだ。

 この勝利によってアディダス社の新スパイクモデル「バトルコレクション」を新たに手に入れた日本チーム。さらにこの後、サプライズが待っていた。大会サイドから1時間後にスペシャルマッチが行われ、チームの1人が代表者として戦うことを指示された日本は、ミーティングでここまで出場機会のなかった水野裕太(駒沢サッカークラブ)の起用を決定。有名選手との対戦することが伝わってきていたが、非常に仲の良いチームらしく、全員で戦うことを選択した。

 スペシャルマッチの対戦相手はマンチェスター・ユナイテッドのポルトガル代表FWナニだった。地元のスター選手の登場で会場が盛り上がる中、世界的な選手と対峙した水野はいきなり股抜きにチャレンジ。この後は「身体が全然違った」(水野)というナニにボールをキープされるものの、少ないシュートチャンスを活かして同点で延長戦へ。そして水野がゴールデンゴールを決め、殊勲の白星を挙げて会場を沸かせた。

 試合後は日本チーム全員がナニ、そしてナニとともにW杯ポルトガル代表に選出されているMFルベン・アモリンと記念撮影。水野は「(ナニに)遊ばれました。時間が凄く短く感じた。戦うことができて嬉しかったですけど、またやりたい。次は本気で勝負したい」と語り、エキシビションマッチではなく、いつの日か真剣勝負する機会を掴むことを誓っていた。

[写真]ナニ(中央左)、アモリン(中央右)と記念撮影する「adidas UEFA Young Champions」日本代表メンバー

(取材・文 吉田太郎)

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