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浦和ユース出身MF関根「結果を残し、愛されたい」

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[6.1 ナビスコ杯第7節 浦和5-2名古屋 埼スタ]

 プレゼンターに指名されたのは、ユース出身のルーキーだった。この試合を最後にヘルタ・ベルリン(ドイツ)へと移籍するMF原口元気のセレモニーが試合後に行われ、プレゼンターとして花束を手に持って現れたのがMF関根貴大だった。

 しかし最初、関根はプレゼンターに乗り気ではなかったようだ。「スタッフの人から頼まれたのですが、自分で良いのかなと思って一回断りました」。しかし、「『やってほしい』と言われたので」と花束を持って登場すると、実は先輩に言いたいことがあったと言う。「元気くんに『帰ってくるなよ!!』と強気に言おうとしたんです。…けど、元気くんの顔を見ていたら感じるものがあって。そういう感じではないなと思って『頑張ってください』と伝えました」。

 浦和ユース出身でルーキーの関根は、途中出場が多いながらもリーグ戦でもコンスタントに試合に絡み、J1第14節C大阪戦ではプロ初ゴールを挙げるなど、タレント軍団の浦和で存在感を増してきている。サポーターからの期待が大きいのは当然だが、「後輩が育ってきているのはうれしい。ドリブラーが少なくなるので、関根にはドリブルで切り裂く姿を見せてほしい」と原口からの期待も大きかった。

 花束を渡した際、「元気くんから『頑張れよ』と言われました」と声を掛けられた関根は、「元気くんがドイツに行っても安心して浦和の試合を見てもらえるように頑張っていきたい」と改めて決意を表明した。

 同じユース出身者である原口の背中を見てきた関根は、学んだものが多いと語った。「サッカーに対する姿勢を見て学びました。どんな小さな勝負事でも勝利にこだわるし、ピッチ外での意識の高さも学びました」と話すと、今後自身の成長させていきたい部分を「僕はまだまだ全体的にプレーを向上させないといけませんが、持ち味であるドリブルやゴールへの姿勢はもっと伸ばしていき、結果を残せる選手になりたい」と話している。

 まずは「1試合フルで出た試合がないので、頭から使ってもらえる選手になる」と近い目標を語りながらも、その先には原口同様に海外を見据えている。「自分も海外に行く夢はあります。ただ、元気くんのようにサポーターから愛されて、大勢の人に見送られるのはすごく幸せなことだと思う。だから、自分も元気くんを見習ってドンドン活躍して、もっとサポーターに愛される選手になりたいです」と浦和での活躍を誓った。

(取材・文 折戸岳彦)

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