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[MOM1047]ルーテル学院FW中原輝(3年)_「精神的に一皮、二皮剥けた」プロ志望の注目FW

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.2 全国高校総体熊本県予選準決勝 鹿本高 1-4 ルーテル学院高 水前寺]

 4年ぶりの全国大会出場へ王手を懸けたルーテル学院高はエースFW中原輝主将(3年)の存在感が際立っていた。雨中で見せつけたドリブル、スルーパス、シュート。「今年、プロにチャレンジしたい」と言い切る注目FWは「他の選手と違うプレーをしなければいけない」という通りのプレーで決勝進出の立て役者となった。

「フェイントとかはあまりしない。足も速くないけれど、緩急で抜けると思っている」というドリブルが特に鹿本を苦しめた。10番を背負う彼にボールが渡ると、警戒していてもどうしてもドリブルでボールを運ばれてしまう。立ち上がりからチームのチャンスに必ず絡んでいた中原は前半28分に左足PKを決めて先制ゴール。後半には22分にDF2人を引き付けて出したスルーパスでMF蛭間匠の勝ち越しゴールをアシストすると、32分にもスルーパスで3点目の起点に。そして38分には素早い動き出しからスピードのあるドリブルでDFを振り切り、左足でダメ押しゴールを決めた。

 チームの全得点に絡む活躍。その主将について小野秀二郎監督は「昨年までは大人しかったと思うんです。でもキャプテンになって変わってきた。発信力がついた。精神的に一皮、二皮剥けている。奢りもない」と目を細める。リーダーとしての自覚が高まり、チームをまとめるだけでなく、大黒柱としてその攻撃力を存分に発揮している。チーム内でずば抜けた存在になりつつあるFWは今後、Jクラブへの練習参加もしていく模様。「向上心を持ってやってほしい」と指揮官は期待した。

 意識の高さも本人にはある。「まだボールを失う回数が多い」と貪欲なFWは「個人で打開して、スルーパス出してアシストしたり、パスもドリブルも両方できる選手になりたい」と力を込めた。決勝の対戦相手は強敵・大津高。「一皮、二皮剥けた」主将がリーダーとして、エースとしてチームを全国へ導く。

[写真]後半アディショナルタイム、ルーテル学院は中原が左足で4点目のゴール

(取材・文 吉田太郎)

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