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[MOM1055]関東一MF坂東智也(3年)_全国8強・修徳沈める劇的V弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.7 全国高校総体東京都予選決勝T1回戦 関東一高 3-2(延長)修徳高 駒沢2]

 待望のゴールで決着をつけた。関東一高は2-2で突入した延長後半8分、ショートパスでの崩しから最後は右SB菊地優生(3年)のラストパスを中央でフリーとなったMF坂東智也(3年)が一度相手に止められながらもこぼれ球をゴールへ押し込んで劇的な決勝点を挙げる。背番号7は拳を握りしめて走り出すと、大興奮のチームメートの輪の中へ。ピッチに押し倒されて手荒い祝福を受けていたが、劇的な一撃を決めたヒーローは変わらず笑顔でゴールを喜んでいた。

 2点を先取しながらも、相手に追いつかれ、さらに相手に主導権を握られる非常に苦しい試合展開になっていた。敵陣まではボールを進めるものの、そこから相手の厳しいチェックと読みの鋭い守りの前に攻撃が繋がらない。ワンツーなどがことごとくカットされて相手にカウンター攻撃を許していた。中盤で軸となるべき、坂東も動きに変化をつけてボールの出し入れをしようとしていたが、失って背走するシーンが増えていた。攻撃は自然と後ろへ重心がかかってしまっていた。それでも左CKから2点目をアシストするなど、セットプレーをチャンスに変えていたMFは最前線まで飛び出して奪った延長V弾でチームを8強へ引き上げた。

 小野貴裕監督は坂東について「(昨年も力はあったが)自信がなくて、下のチームをウロチョロしていた」と明かす。中盤の柱となるべき存在だが、積極的に仕掛けることができていなかった。指揮官が「あの1点だけかよ、という感じですね」と厳しい言葉を送るのも期待の表れ。坂東は「坂東、浦川(眞世)でもっとつなげて、仕掛けられると思う。もっと自信をもってやってほしい」という期待に応え、準々決勝の駒澤大高戦では貴重なゴール以外の部分でも輝きを放つ。

(取材・文 吉田太郎)

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