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“リトル”の存在を明かした長友

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 PK戦の末にパラグアイに敗れた南アフリカW杯から4年。FC東京からチェゼーナを経てインテルへとステージを上げていったDF長友佑都が、2度目のW杯舞台を目前に、あふれんばかりの思いをグッと抑えながら言った。

「この4年間、このW杯のために、体もメンタルもつくってきた。今、そのエネルギーが自分の中ですごく大きくなっている。もう一人の“本物の長友佑都”がいて、早くW杯に出たいと言っている」。さながら「リトル本田」の長友バージョンだった。

 今年1月にミラノで行われた会見。ミラン入りを決めたいきさつを聞かれたFW本田圭佑は「心の中のリトル本田に聞いたんです。どのクラブでお前はプレーしたいんだと。そうしたら、心の中のリトル本田がミランでプレーしたいと言ったんです」と説明した。

 長友にとって本田は北京五輪世代のときから志をともにしてきた同士。自らを俯瞰する目を持つ姿も同じだったのだ。

「今は仮の長友佑都。中に本物がいる。W杯で、その本物の長友佑都を見せられると思う」。笑みを浮かべるときの表情も心なしか似ている。

 コートジボワール戦まで残り数日。「最高のコンディションに持っていく。コンディションに限界はない。エネルギーをどれだけ中にためておくかというのが大事」と最後の仕上げに入ったことを強調する長友。

「4年間で僕たちは間違いなく成長したと思う。2010年のコートジボワール戦は本当に何もできなくて、代表のキャリアの中で一番強かったんじゃないかと思うくらいだった。ここで僕らの成長を見ることができる。いい相手だと思う」

 満を持して初戦に臨む。

(取材・文 矢内由美子)

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