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先制点のU-21代表DF岩波「成長してここに帰ってくる」

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[6.11 練習試合 U-21日本代表1-2大学選抜 J-GREEN堺]

 186センチの長身が宙を舞う。前半28分、CKの好機を得たU-21代表は、MF秋野央樹(柏)が正確なキックをゴール前に送る。このボールに反応したのがDF岩波拓也(神戸)だった。打点の高いヘディングで合わせたボールはゴールネットに突き刺さり、貴重な先制点をもたらした。「(トレーニングキャンプは)3日しかなかったので、個人的なアピールもしたかった。だから、得点を取れたのは良かったと思います」と振り返った。

 この試合は前半だけで退いたが、得点場面だけでなく本職の守備でも存在感を示した。常に声を出して最終ラインをコントロールするだけでなく、危機察知能力の高さを生かしたカバーリングで幾度となくピンチの芽を摘んでいる。高い集中力を保って前半の失点を抑えたが、大学選抜の2トップとの対戦を楽しみにしていたと語った。

「相手の2トップ(FW澤上竜二(大阪体育大)、FW呉屋大翔(関西学院大))はすごく有名な選手だったので、対戦できるのはすごく楽しみだった。同世代の選手ということだけでなく、ヒロトくんとはジュニアユースで一緒だったのですごく意識したし、自分のモチベーションも高かったです。彼らと試合できたのはうれしかったし、そこで(前半は)ゼロに抑えられたのは良かったですね」と手応えもつかんだようだ。

 3日間のトレーニングキャンプはこの日で終わりを迎えたが、「今はチームもオフなので、もっと代表合宿をしたい気持ちがあります」と話したが、「ただ、与えられた日数しか活動できないので、その時間を大事にしたかった。だから、充実した3日間を過ごせたと思います」と3日間を振り返った。

 そして今後に向けて「まずは、チームに帰って一生懸命やりたい。またここに呼ばれたときに、自分がどれだけ成長できているか。それはプレーだけでなく、僕は体幹や体の強さもまだまだなので、そういう面でも成長して、またここに帰ってきたいと思います」と話すとともに、10月に開催されるアジア大会に向けての意気込みを語った。

「前回大会で優勝しているので、僕たちには優勝しか求められていません。優勝しなければ、前回大会のチームの方が良かったという話になるので、勝つしかない。そこに挑戦するのは厳しいことかもしれませんが、楽しみにしています。まだまだやらないといけないことはたくさんありますが、上を目指してやっていきます」と視線を上に向けた。

(取材・文 折戸岳彦)

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