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決戦前夜…長友「驚くほど冷静で、落ち着いている」

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 日本代表が13日(日本時間14日)、試合会場となるレシフェのペルナンブコ・アリーナで公式練習を行い、14日のグループリーグ第1戦・コートジボワール戦に向けて最終調整した。

 この日午後、ベースキャンプ地のイトゥから空路でレシフェ入り。現地時間午後10時という遅いキックオフ時間に合わせるため、前日練習も午後8時半から行われた。すでに日も暮れたレシフェの街をチームバスでスタジアムに向かって走る車中で、DF長友佑都(インテル)は物思いにふけっていた。

「驚くほど冷静で、落ち着いている自分がいる。2010年のときは(初戦の)前の日はいろんな感情があった。不安も、正直に言えば、怖さもあった」。ちょうど4年前の2010年6月13日。カメルーン戦を前日に控えた当時の心境を率直に語った。

「こんなに落ち着いている理由を考えたけど、なかなか答えが分からなかった。チームとして自信を持っているし、この4年間やってきたことが落ち着きをもたらしてくれているのかなと、バスの中でそういう思いになった」

 チームとしての自信。それは4年前にはなかったことだ。直前の国際Aマッチで悪夢の4連敗を喫し、チームは土壇場で大きく軌道修正。FW本田圭佑を1トップ、MF阿部勇樹を中盤のアンカーに置き、引いて守ってカウンターを狙う守備的な戦術でワンチャンスに賭けた。

 結果、自国開催以外で初の16強入りという結果は残したが、決勝トーナメント1回戦でパラグアイに0-0からPK負け。悔しさとともに、どこか不完全燃焼に終わったような思いもあった。

「スッキリしたというのはなかった。自分たちのサッカーをやったわけではなかったし、少なくとも自分たちの中では結果が出たとも思っていなかった」。4年後のブラジルW杯では日本らしいサッカーで戦い、攻撃的なスタイルで南ア以上の結果を残したい。それが、全力で駆け抜けてきた4年間の原動力だった。

「あの悔しさがあったから、自分たちのサッカーを貫きたいという思いが強くなった。あのとき、自分たちのサッカーで世界と渡り合っていくと決めた」

 4年間の集大成をぶつける時が来た。日本時間15日午前10時、運命のコートジボワール戦。世界一を目指す戦いの幕が切って落とされる。

(取材・文 西山紘平)

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