前回大会以上の結束を感じている。2大会連続のW杯出場となるFW大久保嘉人(川崎F)は、ベースキャンプ地のイトゥで11日夜に行った選手ミーティングを振り返り、「チームが一つになるためにも大事なことだった」と語った。

　夕食後に全選手が集まり、選手ひとりが思いの丈を言い合った。大久保自身は「恥ずかしい」と発言の内容に触れなかったが、「(W杯は)みんなの夢だったと思うし、一人ひとりが今の気持ちを何でもいいから言おうと。みんな長かったね。終わったときには1時間ぐらい経っていたと思う」と明かした。

　4年前の南アフリカW杯でも、事前キャンプ地のスイス・サースフェーで選手ミーティングの場を持った。しかし、当時は国際Aマッチ4連敗というどん底にあったチーム状況を受けてのもの。「うまくいっていなくて、何かを変えないといけないということでやった」と、意味合いが大きく異なっていた。

　今回は状況がまったく違う。結果だけ見れば、国際Aマッチ5連勝中。2試合連続で先制点を許すなど守備に不安は残すものの、攻撃にはチームとして大きな自信を持っている。1点取られても2点取る。2点取られれば3点取る。攻撃的なサッカーを貫き、4年前は果たせなかった日本らしいサッカーで前回大会以上の結果を残す。そのために、あらためて選手たちがそれぞれ思いを語り合った。

　コートジボワール戦を翌日に控えた13日、試合会場のペルナンブコ・アリーナに到着した大久保は自然と気持ちも高まってきたようだ。この日行われたスペイン対オランダの試合もテレビで見ていたようで、「やるからには何が起こるか分からない。スペインだって5点取られるし、カシージャスだってあんなミスをする」と興奮気味に言った。

「こっちにいると(日本の)盛り上がりはまったく分からない。でも、盛り上がっているのなら、その期待に応えたい」。運命の第1戦。闘いの準備はできている。

(取材・文　西山紘平)

---

★大会日程やTV放送、最新情報をチェック!!
2014W杯ブラジル大会特設ページ
★全64試合の公式ダイジェスト動画を配信!!
2014W杯ブラジル大会動画ページ