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[総体]大怪我乗り越え「インターハイに懸けてきた」常磐FW平野主将が全国出場誓う:群馬

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[6.15 全国高校総体群馬県予選準々決勝 常磐高 3-1 高崎商高 太田総合]

 常磐高は3-1とリードした試合終了間際にFW平野和弥主将(3年)が出場。チームメートからキャプテンマークを左腕に託された主将はそれを巻いてアディショナルタイムを戦った。

 平野は3月の県1部リーグ戦の試合中の接触プレーによって負傷。足の内圧が変化し、循環障害を起こして腫れ上がってしまう右下腿コンパートメント症候群という診断によって緊急手術を受けた。長期離脱を強いられたものの、右足切断の危険性もあったという重症を乗り越えて今大会からピッチに帰ってきた。本来4、5か月間は入院しなければならないところをわずか2週間で退院してきた平野はまだコンディションが万全ではなく、ボールタッチなど本人の納得のいくレベルまで戻ってきていない。前日の桐生商高戦では20分間の出場のみで、この日も出場時間はわずかに限られた。それでも平野の存在がチームに活気をもたらしている。

 関東大会予選で準優勝したチームの今大会での目標は優勝。1年時からレギュラーとして出場してきた快足FWが帰ってきたことは間違いなくプラスになるだろう。平野は関東大会予選でチームか快進撃を続ける中、「インターハイに懸けてきた」とリハビリ、準備を進めてきた。この2試合では活躍することができなかったが、チームメートが切符を掴んでくれた準決勝(21日)までは一週間の調整期間がある。「スタメンに入れるように、出られるように頑張りたい。(武器の)スピードで相手を抜いてシュートを撃つ。優勝を狙っていきたい」。もしも先発できなくても、短い時間だけでもいい。チームの目標を達成するために、主将はひとつでも多くの仕事をしてチームメートたちに恩返しをする。

[写真]大怪我を乗り越えてきた常磐FW平野主将(右)は今大会に「懸けている」

(取材・文 吉田太郎)

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