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後半に息を吹き返したメッシ、2大会ぶりゴールも「勝利が大事」

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[6.15 ブラジルW杯F組 アルゼンチン2-1ボスニア・ヘルツェゴビナ リオデジャネイロ]

 自由を奪われた前半から一転、後半に入ると息を吹き返した。前半は2トップの一角に配されたアルゼンチン代表FWリオネル・メッシだったが、ボスニア・ヘルツェゴビナの激しい対応に遭った。後方からパスを呼び込むも、ボールが入った瞬間に相手選手に一気に距離を詰められて前を向けず。数人に囲まれては、何度もボールを奪われてしまった。

 しかし、後半に入りFWゴンサロ・イグアインとMFフェルナンド・ガゴが投入されて、3トップの右に配置されると自由を謳歌するようなプレーを見せた。前線に止まるだけでなく、中盤まで引いてボールに触れる回数を増やしていくと、チームの攻撃にもリズムが生まれ始める。パスを左右に散らすだけでなく、鋭いドリブルで前線にボールを運ぶなど随所で持ち味を発揮。そして、待望の瞬間が後半20分に訪れた。

 中盤でボールを受けると素早く前線のイグアインにボールを当てる。イグアインからのリターンパスを走り込んで受けると、勢いそのままにゴール中央へと侵入。わずかな隙を突いて左足でシュートを放つと、ボールはゴールポストに当たりながらもネットを揺らす。ゴールが決まったことを確認したメッシはスタンドに向かって走り、歓喜の雄叫びを上げた。

 『FIFA.com』によると「最初の試合だったから少し神経質になったけど、普通のことだよ。重要なのは勝つことだった。後半に入ってより多くのチャンスを作れたけど、もっと良くなると思う」とチームは大会を通じて成長していくと語ったメッシは、「今日大事だったのは勝ち点3を得ることだった。勝利のためのゴールが奪えてうれしいよ」と自身のゴールを振り返っている。

 18歳で迎えた06年ドイツ大会では自身にとってW杯初戦となったセルビア・モンテネグロ戦でゴールを奪い、鮮烈なデビューを飾った。しかし、その後ゴールは生まれずに3試合出場1得点で大会を後に。そして、名実ともに世界最高峰のプレーヤーとなって臨んだ10年南アフリカ大会では、5試合に出場しながらもまさかのノーゴールに終わった。

 今大会開幕前には親善試合のピッチ上で嘔吐するなど体調不良も伝えられていたが、すべての不安を吹き飛ばす2大会ぶりとなるゴールをボスニア戦で叩き込んだ。自由を与えられた今代表で自身初、そして母国にとって28年ぶりとなるW杯制覇を成し遂げるために――。現代最高のスーパースターの戦いは、まだ始まったばかりだ。


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