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[MOM1069]明秀日立DF石瀧翼(3年)_チームの柱担う「石瀧ツインズ」兄が渾身の2発

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.18 全国高校総体茨城県予選準決勝 明秀日立高 3-1(延長)水戸啓明高 カシマ]

 主将が決めた渾身の2発。明秀日立高は「石瀧ツインズ」の兄、CB石瀧翼主将(3年)が決めた2ゴールによって逆転し、決勝へ駒を進めた。セットプレーでは弟のDF石瀧隼(3年)が「どっちが先に競るとかがなくて、2人で潰れて入らなかったらしょうがないと言っている」というように、ともに180cmの長身を持つ石瀧ツインズがゴールへ向けて飛び込み迫力のあるヘッド。今大会序盤戦は弟の石瀧隼がゴールを決めるなど結果を出していたが、「(実は)自分が決めてなくて、悔しい思いがあった」という兄が準決勝で逆転劇のヒーローになった。

 まずは0-1の後半16分、MF飯島脩斗が中央後方からFKを入れると、こぼれ球に反応した石瀧翼は「みんなの思いがあった。決めるしかない」と豪快な左足シュートで同点ゴール。そして1-1で迎えた延長後半3分には再び飯島のFKから「高さが一番の取り柄だし、そこを磨いてきた。2点目は発揮できて良かった」とパワフルなヘディングシュートでゴールへ叩き込んだ。これで逆転したチームはさらに1点を加えて決勝への切符を勝ち取った。

 高さとコンタクトの強さを武器に1年時からCBのレギュラーとして全国舞台にも立っている石瀧翼。自宅でもサッカーの話をするという弟の石瀧隼とのコンビは明秀日立の強力な柱となっている。普段はともにCBとして守備を固めるが、この日は後半から隼がボランチになり、試合展開によっては2トップを組むこともあるという。それぞれ「(弟は)熱くなり過ぎずに冷静に戦える。そして的確にチームに指示を出すことができる。自分が持っていないものを持っています(笑)」(石瀧翼)「(兄の特長は)高さと身体の強さ、フィジカルを持っている。言わなくてもこっちの考えを理解してくれる」(石瀧隼)と評価。先に兄がレギュラーを掴んだが、負傷した兄に代わって昨年の関東大会に出場した弟も悔しさをバネに成長して同じくチームの柱を担うようになった。

 今回は2人で全国の舞台に立つことが目標。前回の全国大会は初戦で敗退しただけに、石瀧翼は「全国を経験したけれど(初戦で敗れて)悔しい思いがある」。2人で雪辱するために兄は決勝でも全力でゴールを守り、再びチームのために相手ゴールに強烈な一撃を見舞う。

[写真]延長後半3分、明秀日立は石瀧翼が決勝ゴール!

(取材・文 吉田太郎)

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