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笑顔なきゴールラッシュ。スペインがオーストラリアを下してグループ最下位脱出

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[6.23 ブラジルW杯B組 オーストラリア0-3スペイン クリチバ]

 ブラジルW杯は23日、大会12日目を迎えた。グループBでは最終節の2試合が行われ、2連敗を喫して大会敗退が決まっている前回王者スペイン代表オーストラリア代表が対戦した。前半にFWダビド・ビジャのゴールで先制したスペインは、後半にもFWフェルナンド・トーレス、途中出場のMFフアン・マタが追加点を記録。3-0でオーストラリアを下したスペインが、ようやく勝ち点3を手にした。

 オーストラリア代表は、オランダ戦(2-3)から先発の2選手を変更。MFマーク・ブレシアーノと累積警告で出場停止のFWティム・ケーヒルに代わり、MFオリバー・ボサニッチとFWアダム・タガートが先発に名を連ねた。一方、4-2-1-3の布陣のスペインは、GKをイケル・カシージャスからペペ・レイナに変更したのを始め、右SBファンフラン、DFラウール・アルビオル、MFコケ、FWサンティ・カソルラ、ダビド・ビジャ、FWフェルナンド・トーレスの計7選手が、チリ戦(0-2)から変更されて、スタメン出場している。

 今大会初勝利を目指すオーストラリアは、試合の序盤、ボールを左右に大きく動かしながら、スペインゴールに迫っていく。ボールを失っても高い位置からのプレッシングでスペインに簡単にボールをつながせず、良いリズムをつくる。

 しかし、スペインも徐々にオーストラリアのプレスに慣れていき、好機をつくり始める。前半21分にはドリブルでPA内までボールを運んだイニエスタから、左にいたビジャへクロスが通ったが、左足のシュートは大きく枠を外れる。同23分にもトーレスがドリブルで突っかけ、こぼれ球をビジャがヒールキック。オーバーラップしたDFジョルディ・アルバがボールを受けてシュートを放ったが、GKマット・ライアンの正面を突き、得点はできなかった。

 その後もボールを保持するスペインだが、自分たちのCKからのパスをGKペペまで戻させられるなど、攻撃のチグハグさが目立つ。同34分にもビジャが左サイド深い位置まで突破してゴール前に速いボールを折り返したが、走り込んだキケ、F・トーレスに合わずに決定機を生かせない。

 それでも前半36分、スペインはイニエスタの縦パスをオーバーラップしたファンフランが右サイドの深い位置で受けると、ゴール前に折り返したボールをビジャが後ろ足で巧みにシュート。ボールをゴール内に転がして、スペインが先制点を挙げた。40分にもスぺインは、ぽっかり空いた中央からコケがミドルシュートを放ったが、GKライアンにセーブされた。

 後半開始から、オーストラリアは10番のFWベン・ハロランを起用する。スペインは優勢に試合を進めながらも、アタッキングサードでのプレーに精度を欠き、ゴールに近づくことはできない。後半12分にはビセンテ・デル・ボスケ監督も動き、代表引退を表明していたビジャをベンチに下げ、フアン・マタをピッチに送り出した。同16分にはオーストラリアもMFトミー・オアーが負傷し、MFジェームズ・トロイージがピッチに送り出される。

 さらにスペインは後半23分に、サンティ・カソルラを下げて、MFセスク・ファブレガスをピッチに送り出した。同24分にはフリーで前を向いたイニエスタからのスルーパスをトーレスが決めて、スペインがリードを2点に広げた。

 オーストラリアは後半27分にMFマーク・ブレシアーノを投入し、交代枠を使い切る。しかし、スペインは同37分にもセスクからのパスをPA内で受けたマタが、GKの股間を抜くシュートを決めて、リードを3点とした。この後にスペインはMFシャビ・アロンソを下げて、MFダビド・シルバを起用。このまま試合は終了し、スペインが3-0で勝利。前回王者が勝ち点ゼロで大会を去るという不名誉な記録をつくることは阻止し、スペインがグループ最下位を脱した。

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