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10人のベルギーが韓国下し3連勝…アジア勢4チームは未勝利全滅

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[6.26 ブラジルW杯H組 韓国0-1ベルギー サンパウロ]

 ブラジルW杯は26日(日本時間27日)、グループリーグ最終節を行い、すでに決勝トーナメント進出を決めているベルギー代表韓国代表と対戦し、1-0で勝った。前半44分に退場者を出し、数的不利になりながら後半33分に決勝点。3連勝で文句なしの首位通過を決めた。韓国は1分2敗でグループ最下位での敗退が決定。この結果、今大会に出場したアジア勢4チーム(日本、韓国、イラン、オーストラリア)の成績は3分9敗となり、1勝も挙げることができずに全滅した。

 2連勝でグループリーグ突破を決めているベルギーは第2戦のロシア戦(1-0)から先発7人を変更。MFエデン・アザール、MFケビン・デ・ブライネらがベンチスタートとなり、FWアドナン・ヤヌザイが3トップの右で初出場初先発した。

 一方の韓国は2点差以上での勝利が決勝トーナメント進出の最低条件で、かつ他会場の結果次第という厳しい状況。過去2試合、ゴールマウスを守ってきたGKチョン・ソンリョンをベンチに置き、GKキム・スンギュが初先発となった。ベルギーの高さに対抗してか、ホン・ミョンボ監督は196cmの長身FWキム・シンウクも先発起用した。

 とにかく点差を付けて勝ちたい韓国は立ち上がりから積極的な入りを見せた。ファウル覚悟で球際も激しく競り合い、シンプルに縦に速くゴールを目指す。前半30分にはMFキ・ソンヨンが右足でミドルシュートを狙うが、GKティボー・クルトワが好セーブ。直後にも立て続けにCKを獲得したが、ベルギー守備陣は高い集中力で跳ね返した。

 地力でまさるベルギーも押し返し、何度か決定機をつくったが、前半25分にはPA内のこぼれ球をフリーで狙ったFWドリース・メルテンスのシュートは大きくゴール上に浮いてしまう。チャンスを生かせず、0-0のまま試合が進むと、前半44分だった。

 右サイドのタッチライン際でスライディングしながらボールを蹴り出したキム・シンウクの足を右足で踏みつけたMFスティーブン・デフールにレッドカードが示された。一発退場。韓国が数的優位に立って後半に折り返した。

 韓国は後半開始からMFハン・グギョンに代えてFWイ・グノを投入。FWク・ジャチョルがボランチに下がり、イ・グノとキム・シンウクの2トップとなった。後半6分、キ・ソンヨンが右足ミドルを狙うと、同14分にはカウンターからFWソン・フンミンの右クロスが流れ、そのままクロスバーを直撃する場面もあった。

 10人のベルギーを押し込む韓国。後半16分にはソン・フンミンの右CKにキ・ソンヨンが頭で合わせたが、クルトワがしっかりキャッチした。同21分、キム・シンウクに代えてMFキム・ボギョン、同28分にはソン・フンミンに代えてMFチ・ドンウォンを投入。交代枠を使い切り、前がかりになってゴールを目指した。

 しかし、1点を奪ったのはベルギーだった。しっかりと守備を固め、少ない人数のカウンターから好機をうかがう。すると迎えた後半33分、途中出場のFWディボック・オリジが右足で強烈なミドルシュート。GKが前に弾いたところにDFヤン・フェルトンヘンが詰め、左足で押し込んだ。

 この1点で勝負あり。韓国の最後の反撃をしのいだベルギーが1-0で逃げ切り、H組首位通過を決めた。前回出場した2002年の日韓W杯にまずは並ぶベスト16に駒を進めたベルギー。一方の韓国は2大会連続の決勝トーナメント進出はならなかった。

(取材・文 西山紘平)

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