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[MOM1077]三菱養和SCユースFW平山駿(1年)_市船沈めるプレミア初ゴール

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.29 高円宮杯プレミアリーグEAST第6節 市立船橋高 0-1 三菱養和SCユース グラスポ]

「ひらやま~、ひらやま~・・・・・・ひらやま、ひ・ら・や・まー」。三菱養和SCユース側のスタンドからはFW平山駿(1年)に対し、FC東京FW平山相太のものと同じチャントが送られていた。後半29分から出場した平山はその後押しに応えるように決勝点をたたき出す。35分、ドリブルで中央へ切れ込んだMF下田悠哉からのパスを受けた平山は「得意の形。(下田のドリブルによって)左側が空いていた。そこを狙った」と右足ダイレクトで振りぬく。目の覚めるような強烈な一撃がゴール左隅へ突き刺さり、プレミアリーグ初ゴールで決勝点の大仕事。本人以上にチームメートが興奮する中、静かに照れ笑いを見せていた平山は「嬉しかったです」と初々しいコメントで値千金の一撃を振り返った。

 三菱養和SC巣鴨ジュニアユース時代は10番を背負い、高円宮杯全日本ユース(U-15)選手権では怪我を抱えながらも2得点を挙げて3位に入った。得点力に自信を持つ180cmの長身アタッカーだが、「高校入ってフィジカルやスピードについていけていない。特にスピードの無さを身体に頼ってしまっている部分が多い」と自己分析するように、まだまだU-18世代のサッカーとの差を感じている。ただ「前向きにボールを持った時にドリブル、パスを使って突破してシュートを決めること。こぼれ球を決めることが得意」というFWはまだまだ途中出場ながらも自分の持ち味を出す時間を増やし、高校年代最高峰のリーグ戦で初ゴールを決めた。

 三菱養和SCユースの山本信夫監督は「期待をしていますし、能力は高いと思います。きょうは大きなところで得点を決めてくれた。ただし、まだまだ。相手の運動量が落ちる途中から出たらチャンスをつくることができているけど、スタートで出たらどうなのか。これからです」。決勝点に目を細めつつ、今後のさらなる成長に期待を寄せた。

「相手をイライラさせるようなプレーができる」というブラジル代表FWネイマールが憧れ。今後へ向けて平山は「今はスタメンじゃないので、スタメンで出られるように日々の練習に取り組んでいきたい。スタメンとしてチームに貢献して、チームに必要とされる選手になりたい」。公式戦のゴールはクラブユース選手権関東予選を含めてまだ2点。これからその得点数を増やし、攻守でチームに貢献し、チームに必要とされる選手になっていく。そして、この日試合終了直後にもスタンドから送られていた平山の名をコールされる回数を、一回でも多くする。

(取材・文 吉田太郎)

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