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山田暢久引退試合は計11点のゴールラッシュ、槙野は“噛みつきネタ”披露

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[7.5 山田暢久引退試合 浦和5-6レッズ歴代選抜 埼玉]

 昨シーズン限りで現役を引退した元日本代表MF山田暢久の引退試合『NOBUHISA YAMADA TESTIMONIAL』が5日、埼玉スタジアムで行われた。Jリーグ通算540試合の出場歴を誇る浦和のレジェンドの引退試合とあって、黄金期を支えたスタープレーヤーたちが集結。メモリアルマッチに華を添えた。

 試合は浦和レッズの現役チームとレッズ歴代選抜が対戦。前半、山田暢はレッズ選抜でプレーした。

 まずレッズ選抜は最前線に入ったワシントンが会場を沸かせる。しかし前半7分、田中達也のスルーパスに巨体を揺らしながら反応するも、DF槙野智章のブロックに遭ってしまう。これには会場が大ブーイングに包まれた。

 前半12分に槙野のクロスをFW李忠成に押し込まれ、先制を許したレッズ歴代選抜だったが、その後も果敢にゴールを狙う。左MFで先発した山田暢も積極的にゴール前に顔を出すが、15分にフリーで放ったシュートは枠上。同20分のシュートは惜しくもポストに阻まれてしまう。同24分には前線に上がっていたDF田中マルクス闘莉王がシュート。しかしシュートは前に倒れていた山田暢に直撃。会場中が笑いに包まれた。

 だが前半19分にポンテのループシュートで同点としていたレッズ選抜は、同26分にワシントンが決めて逆転に成功。同28分にはDF平川忠亮が突破からマイナスクロスを入れると、待ち構えた山田暢がようやく押し込み、リードを広げた。

 前半33分には“ハプニング”も発生。浦和のセットプレーの時だった。ゴール前のポジション取りの中で、槙野がDF坪井慶介の右肩を“ガブリ”。W杯で話題となっている最新ネタを盛り込み、会場を沸かせた。前半はさらに45分にポンテのミドルが跳ね返ったところをワシントンが押し込んだレッズ歴代選抜が3点のリードを持って折り返した。

 後半、最初のプレーで沸かせたのは岡野雅行。キックオフボールが大きく蹴りだされると、猛然と前線にダッシュ。往年のスピードこそなかったが、持ち味十分のプレーで沸かせると、その後もチャンスメークを図る。同9分には岡野の右サイド突破から左サイドの山田暢にパスが渡ると、折り返しを池田伸康が押し込み加点した。

 後半17分にMF矢島慎也とのワンツーで抜け出したMF関根貴大が得点して、浦和もようやく1点を返す。同20分には今度は矢島が決めて2点差まで迫る。しかし同21分にレッズ選抜は山田暢を下げて、ご子息の山田樹生を投入。親子交代が行われると、同26分にはその山田樹が得点し、再びレッズ選抜のリードが広がった。

 後半27分からは山田暢が浦和現役チームに入ってプレー。すると同33分には山田暢の強烈ミドルのこぼれ球を山田直輝が押し込む。同37分に山田暢が今度はしっかりミドルシュートを蹴り込み、ついに1点差とした。

 たまらずレッズ歴代選抜は前半で退いていたワシントンやポンテがピッチに戻る。同35分に福田正博が投入された際には会場中が「ゲットゴール、フクダ」コールに包まれた。しかし同43分の決定機を外してしまうと、“ミスターレッズ”をブーイングが襲う。同45分にも福田に決定機が巡ってくるが、これはGK岩舘直の好セーブに防がれ、得点とはならなかった。

 試合はこのままレッズ歴代選抜が6-5で逃げ切り終了。終了後、会場全体から大きな拍手が両チームに送られていた。 

※敬称略
(取材・文 児玉幸洋)

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