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[総体]【特別企画】“ユース教授”安藤隆人氏のC、Dブロック展望「強豪ひしめくD、京都橘対前橋育英は好カード」

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平成26年度全国高校総体「煌(きら)めく青春 南関東総体2014」サッカー競技
“ユース教授”安藤隆人氏のブロック展望

※◎、○、▲は安藤氏によるブロック突破候補

[Cブロック]
星稜高(石川)、佐賀東高(佐賀)、○米子北高(鳥取)、松山北高(愛媛)、奈良育英高(奈良)、秋田南高(秋田)、▲帝京三高(山梨2)

 このブロックの本命は鈴木(大誠)や平田(健人)、森山(泰希)ら昨年の選手権準優勝メンバーが多く残っている星稜です。特に鈴木や平田ら守備の中心となる選手たちが残っているのは大きい。そして左利きのボランチの杉原(啓太)やU-16代表の阿部(雅志)が成長。選手権で出場していた選手ですら、メンバーの当落線上にいるという選手層の厚さが、日本一を狙うこのチームの力を引き上げていると思います。

 星稜の対抗馬として面白い存在なのが、米子北です。米子北と言えば、堅守速攻。定本(佳樹)君垣(隆義)の2人はアタッカーとして素晴らしい能力を持っていますから、彼らを活用したカウンターは脅威になるはずです。佐賀東もポゼッションをベースとしたいいチームですが、米子北が有利じゃないかと分析しています。もしも米子北が上がってきた場合は米子北・城市(徳之)監督と星稜・河崎(護)監督との大体大先輩後輩対決も見どころになると思います。

 あと松山北は進学校で知的なサッカーをする印象がありますし、名将・上間(政彦)監督率いる奈良育英の戦いぶりも見逃せない。あと地元の帝京三は2年連続出場の秋田南との戦いを上手く制することができれば、3回戦へ駒を進めてくる可能性は高いと思います。

[Dブロック]
京都橘高、◎前橋育英高駒大苫小牧高柳ヶ浦高駒澤大高中京大中京高、○矢板中央高

 強豪ひしめく注目ブロックです。まず京都橘対前橋育英は好カードですね。京都橘はボランチの志知(大輝)とFW中野(克哉)という2人のホットラインを中心とした攻撃力がある。プレミアリーグでは苦戦していますけれど、攻撃の質は高いです。同じプレミアリーグに参戦しているチームで、全国に出てくれば上位候補だった東山を破ってきました。能力があるのに加えて、選手権2年連続ベスト4の経験があるのは大きい。前橋育英も鈴木徳真渡邊凌磨菊地(匡亮)青柳(燎汰)と攻撃力のある選手がいるので、この攻撃合戦は面白いと思いますね。京都橘には林(大樹)とかDFにも経験のある選手がいるので、もし前橋育英が食われるならここだと思います。

 駒大苫小牧は北海道チャンピオンとして全国に出てきましたが、これは驚きでした。旭川実高に勝って、北海高に勝って、帯広北高にも勝っています。プリンスリーグ勢のこの3チームを破っているということはフロックではないと思います。野球の有名校がサッカーもあるぞと。インターハイ初出場の柳ヶ浦も試合巧者ですけど、駒大苫小牧は面白い存在になるかもしれません。

 また駒大高対中京大中京も好カードです。東京を制した駒大は守備が強い。前線にターゲットとなる安藤(丈)がいて、カウンターの精度も高いし、面白い存在。ただ、ボクは中京大中京もいいチームだと思っていて、富田(光)などいいドリブラーがいる。特にボクが注目しているトップ下の大城(佑斗)なんてセカンドボールをめっちゃ拾うので、大城のように相手ディフェンスラインの前で掃除する選手がいるのは、駒大にとって厄介になると思います。また中京大中京のボランチの市川(兼伍)はプッシングができて、前にもボールを出せるので、この試合はガチンコのいい勝負になると思います。そして勝者の相手は矢板中央。矢板中央は怪我人の状況にもよると思いますが、星キョーワァン森本ヒマン川上(優樹)、10番の関岡(亮太)とセンターラインがしっかりしているチームなので、駒大と当たればガチガチの試合になると思いますし、中京大中京との試合になれば、大城対星のマッチアップに注目の試合になると思います。

[写真]1回戦屈指の注目カードを制すのは京都橘(左)か前橋育英か


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