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長崎の選手としてフクアリに戻ってきた深井「選手として戻ってこれて良かった」

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[7.26 J2第23節 千葉1-1長崎 フクアリ]

 161センチの小兵がV・ファーレン長崎のユニフォームを着て、フクアリのピッチに戻ってきた。昨季限りでジェフユナイテッド千葉を契約満了となり、14年6月に長崎に加入したFW深井正樹は、約8カ月ぶりにかつてのホームスタジアムのピッチに足を踏み入れた。

 出番は1-1で迎えた後半24分。MF佐藤洸一に代わり、ピッチに送り出されると、持ち前の切れ味鋭い動きで攻守に働く。スピードに乗ったドリブルで千葉ゴールに迫るだけでなく、相手最終ラインに激しくプレッシャーをかけて守備も必死にこなした。投入後にスコアは動かずに勝ち点1を分け合うこととなり、悔しさを見せた一方で、フクアリでのプレーに充実感も覗かせていた。

「フクアリには特別な思いがありますからね。選手として、ここにまた戻ってこれたことは、素直にうれしく思います。今日のプレー自体には納得できていないところが多かったけど、たくさんのお客さんが入った中で、また元気な姿を見せられて本当に良かったです」

 昨年末に負ったケガの影響もあり、今年1月に5年半在籍した千葉を退団。今後については、「治療に専念し、ケガが治ったら、今後のことを決めたいと思います」と話していた。サッカーができない時間が続いたが、本人はその時間を前向きに捉えていた。「良い時間でしたよ。もちろん、サッカー選手としてはマイナスな時間だったかも知れませんが、人間として成長できたというか。サッカー以外のことで、解説とか、いろいろなことを経験できましたし、家族との時間も増えました」とピッチ外での経験をプラスに考えていた。

 だが、やはりサッカー選手である以上、ピッチに立ちたい気持ちは当然あった。そして負傷が癒え、長崎への加入が決定したことには、「僕の力を必要としてくれるチームがあるのは、素直に嬉しかったです。だから、すぐに長崎への加入を決めました」と語っている。

 加入後、全試合出場を続けているように、高木琢也監督からも信頼を得ているが、本領発揮はこれからだと本人は語っている。「まだ加入したばかりということもあるし、ブランクもあるので、まだまだのところはたくさんあります。ただ、焦らずにコンディションを上げて行き、最後まで諦めない姿勢や一生懸命戦う姿勢を見せて、長崎の勝利に貢献していきたい」と語ったように、背番号9を背負い、長崎のために暴れ回ることを誓った。

(取材・文 折戸岳彦)

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