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[総体]「富士山のような頂点を目指す」開催地代表、山梨学院DF山中主将が選手宣誓

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 夏の高校日本一を争う平成26年度全国高校総体「煌(きら)めく青春 南関東総体2014」サッカー競技は1日、山梨県韮崎市内で開会式を行い、地元・山梨第1代表の山梨学院高DF山中登士郎主将(3年)が選手宣誓。「宣誓、我々選手一同は日本の誇り、富士山のような頂点を目指して、鍛え上げた力と技を思う存分発揮し、深い絆で支えてくださった全ての方への感謝と母校の誇りを胸に、そして煌めく未来に向かってフェアプレー精神の下、戦うことを誓います」と誓い、会場中から大きな拍手を浴びた。

 元清水エスパルスヘッドコーチの吉永一明監督が「練習の成果が出たね」と顔を綻ばせ、山中も「(寮の)点呼の時とか練習後にやっていたので、噛まずにできたのは良かったと思います」と自身に及第点を与えていた。そして山中は「日本の誇り、富士山のような頂点を目指して」という一文を加えた理由について「山梨なんで富士山という、山梨らしさを出しておきたかった」と笑顔を見せた。

 その富士山が見守る山梨で開催される今回の全国総体。山梨第1代表として地元の大きな期待を背負って出場する山梨学院の目標はもちろん日本一だ。CB渡辺剛(3年)をはじめ、MF伊藤大祐、MF小川雄大、MF大場祐樹(全て3年)ら各ポジションに実力者も擁する山梨学院だが、現3年生の世代となってからは「一体感」という部分に強調して取り組んできた。山中は「去年とかいろいろあって、横のつながりだったり、縦のつながりなどの必要性をいろいろなことで感じた。3年生、2年生、1年生みんなでやっていくこと。この(登録)メンバーだけでは絶対に勝てない。でも、サブのメンバーとか選ばれなかったメンバーも含めて日本一になるんだという雰囲気をつくっていければ絶対に日本一になると思う」と力を込める。

 タレントはいたものの、選手権予選で敗退するなど全国に届かなかった昨年の反省からスタートしたチームは、総体予選優勝など結果を残しても満足することなく、同じ学年、そして先輩後輩の縦のつながりも強くしてきた。山中は「各学年のミーティングだったり、自分たちが下の学年にこうした方がいいんじゃないのとかアドバイスしたり。全学年集まって奉仕活動とかもしてきた。小さいところかもしれないですけど、そういうところが試合でも最後勝負を分けるかもしれない」。全員で、日常を大事に取り組んできた山梨学院。どこよりも団結するチームを目指すだけに山中は「まだまだやらなければいけないことがある」という。また地元開催の今大会はどこも勝手知った試合会場だけに緊張感なく、「スイッチが入りにくい」(山中)という不安材料もある。だが、地元の人々から、チームメートたちから応援されるチームとなってきている山梨学院はチーム内で鼓舞し合って、最高の準備をし、地元で「富士山のように」日本一となる。

(取材・文 吉田太郎)
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