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[総体]鹿児島実は注目ボランチ井上が鮮烈同点弾

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[8.2 全国高校総体1回戦 盛岡商高 2-3 鹿児島実高 韮崎中央公園芝生広場]

 関係者たちの中でにわかに注目度を高めつつある鹿児島実高(鹿児島)MF井上黎生人(3年)が抜群の存在感を放った。井上は1-2の後半32分、右クロスをFW前田翔吾が頭で落とすと、右足ダイレクトでゴール右隅へ突き刺すファインショット。窮地に陥っていたチームを鮮烈な一撃で救った。加えて、母方の祖母がスペイン人という180cmMFはボールサイドでの激しい争いでもブレない軸とコンタクトの強さを武器に躍動。自ら「長所」という守備に加えてボランチの位置から見せていた迫力ある攻撃参加が脅威となっていた。

 出水中央高との鹿児島県予選決勝ではPK戦で最後のキッカーとして全国進出を決め、同じく出水中央との新人戦決勝でも彼が決勝ヘッドを決めている。森下和哉監督「(大一番では)必ず彼が決める」と評する勝負強さとチーム一の身体能力を持っていながら「一番努力する」(森下監督)というひたむきさの持ち主。まだ周囲の目、評価を気にしてしまう部分があるというが、実力は間違いない。「まずは守備から入って、リズムが出てきたら前に出ていく。(ゴールは)積極的に狙っています。短所は鈍さ。瞬発力をつけたい。自分はプロを目指しているので全国で結果を出したい」と力を込めた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』) 

(取材・文 吉田太郎)
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