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柏がスルガ銀行CS初優勝!日本勢5連覇達成!!

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[8.6 スルガ銀行チャンピオンシップ 柏2-1ラヌス 柏]

 スルガ銀行チャンピオンシップ2014が6日、日立柏サッカー場で行われ、2013年ナビスコ杯王者の柏レイソルと、コパ・スダメリカーナ2013王者のラヌス(アルゼンチン)が対戦した。前半終了間際にMF高山薫が先制するも、後半に入りラヌスが同点に。PK戦突入かと思われた後半44分に与えられたPKをFWレアンドロが沈め、2-1で勝利。柏が同タイトルを初めて制した。これでJリーグのチームは大会5連覇、通算対戦成績を5勝2敗としている。

 ホームの柏は、2日のJ1第18節・川崎F戦(4-1)と同じスタメンで臨み、同試合で2ゴールの高山、1ゴール2アシストのレアンドロらが名を連ねた。

 対するラヌスは前線に“タンケ”(重戦車)の異名を持つウルグアイのFWサンティアゴ・シルバ、中盤の底に元アルゼンチン代表のMFレアンドロ・ソモサ、GKにも元アルゼンチン代表のアグスティン・マルチェシンと縦のラインにタレントを揃えた。

 立ち上がりはラヌスがペースを握る。柏の選手の寄せより速いタイミングでパスをはたいていく。7分には左サイドバックのDFカルロス・アラウーホクロスにサンティアゴ・シルバが頭で合わせるが、シュートはクロスバーの上へ。

 柏陣内から積極的にプレスをかけるラヌスに対し、柏はパスをつないでいくことができないが、それでもMF栗澤僚一、DF橋本和、MF大谷秀和とつなぎ、大谷のループパスにFWレアンドロが右足で合わせたがゴールマウスを捉えることができなかった。

 前半も中盤に差し掛かるとラヌスの前線からの圧力が弱まり、柏のパスがつながりはじめる。レアンドロのポストプレーからの中央突破や、DF藤田優人と橋本のクロスによるサイド攻撃から好機を見出そうとするが、ゴール前でのアイディアを欠き、ラヌス守備陣を崩すことができない。

 しかし前半終了間際の44分、柏が得意のショートカウンターからスコアを動かす。栗澤が敵陣でボールを奪ってレンアドロにつなぐと、最後はゴール中央へ走り込んできた高山へ。左足から放たれたシュートはDFに当たりながらもネットを揺らした。

 1点を追うラヌスは後半開始から攻撃のテンポを上げる。2分、MFディエゴ・ゴンサレスからサンティアゴ・シルバへのスルーパスはそのままGK菅野孝憲の手に収まったが、1分後にはサンティアゴ・シルバの折り返しをMFホルヘ・オルティスが左足で合わせたがジャストミートせず、得点には至らなかった。

 柏はなおも守りの時間が続く。11分、DFグスタボ・ゴメスがゴール至近距離からヘディングシュートを放ったが、GK菅野がビッグセーブ。さらにこぼれ球をサンティアゴ・シルバが頭で押し込むが、DFがかろうじてクリアし難を逃れる。

 中央から押し込まれる時間が続く柏。14分のソモサのミドルシュートは、懸命にクリアしようとした柏DFの足に当たる。GK菅野の横をすり抜けてしまったボールはゴールラインを割り、スコアは1-1。振り出しに戻る。

 南米の選手の球際の強さに苦戦を強いられ、守る場面が増える柏だが、ようやく決定機をつくり出す。32分、橋本のクロスからFW工藤壮人がダイビングヘッドを放ったが、GKマルチェシンの好守に阻まれる。

 90分で決着がつかなければPK戦に突入する同大会。同点のままかと思われたが、カウンターから工藤が倒されて得たPKをレアンドロがゴール右隅に決める。後半44分に柏が勝ち越しに成功する。その後両軍がもみ合いとなり、ラヌスにレッドカードが出るなど荒れ模様となったが、柏が逃げ切りに成功。ナビスコ杯、J1、天皇杯、ゼロックス杯に続くタイトル獲得となった。

(取材・文 奥山典幸)

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