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輝き放ったナンバー10、川崎Fレナト「自分たちの力で取り戻した」

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[8.9 J1第19節 川崎F2-1浦和 等々力]

 第14節以来となる先発出場で眩い輝きを放ったのが川崎フロンターレの背番号10だった。試合開始直後の前半2分に浦和に先制点を許した川崎Fだったが、わずか1分後に同点に追い付く。大仕事をやってのけたのが、MFレナトだ。

 失点直後の前半3分、MF中村憲剛のパスを受けたMF森谷賢太郎のシュートはポストを叩いたが、レナトがきっちり押し込んですぐさま試合を振り出しに戻した。第3節大宮戦以来となる得点に、「最初のプレーでゴールできたのはすごくうれしく思います」と喜びを口にした。

 ピッチ上で意識していたことは、「ボールを失わないことが大事だったし、相手最終ラインの裏が空いていたので、背後をうまく突ければと思っていました。あとはボールをもらって前を向いたとき、1対1を仕掛けられるように意識しながらプレーしました」と語った。その言葉どおり、キレ味鋭いドリブルで浦和守備網を切り裂いて幾度となく好機を創出。後半33分にはカウンターの先導役となり、FW大久保嘉人の決勝点を導いて勝利に貢献した。

 中断明け以降、初のフル出場に「ゲーム勘はまだ足りない部分もあるし、フィジカル面も上げていかないといけません。ボールがないときは動き出しで味方のスペースも作れたと思いますが、無駄走りもあったと思います。でも、今日のようにしっかりとゲームをこなしてゴールを奪い、チームの力になれればいいですね」と、今後はさらにコンディションを上げて、チームの勝利のためにゴールを奪おうと意気込んでいる。

 この日の勝利で首位の鳥栖、2位の浦和と上位2チームとの勝ち点差は1に縮まった。「前節の黒星で少し差が開いてしまいましたが、自分たちの力で取り戻すことができたのは素晴らしいことです。上位との勝ち点差を詰められたことは、チームメイトもうれしく思っていると思いますし、次のゲームでもしっかりと勝って勝ち点3を獲得できればと思います」。そう語った背番号10の爆発が、チームをより高みへと導くだろう。

(取材・文 折戸岳彦)

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